最終更新日:2022/09/03 (公開日:2019/07/17)
防災セットはリストから選ぼう!上手な防災への取り入れ方法を解説
災害の種類が多様化、さらに甚大な被害を出すことも珍しくなくなりました。
いつ起きるか分からない災害への備えとして、自宅や職場などに必要な防災グッズを準備しておきたい、と思う人も増えています。
ところが、防災グッズを一からそろえると時間や手間がかかり面倒、どこからそろえていいか分からないなどの理由で「準備はしたいがなかなかできない」という人も多いでしょう。
そこで強い味方になるのが、一通りの防災グッズがそろっている「防災セット」です。
けれども、防災セットをただ購入するだけでなく、必ず自分に必要な防災グッズをまとめたリストを作り、必要なものをそろえなければ本当の意味で災害への備えはできません。
今回は、防災セットのリストをチェックしながら、本当に必要な災害への備えを行う方法をご紹介します。
防災セットの購入を検討している人も、ぜひ参考にしてください。
目次
防災セットを購入する前にリストを作ろう
災害発生時、本当に必要になる防災グッズは人や災害シーンによって異なります。
よって、防災セットを購入するまえに自分に何が必要か、どの災害シーンで活用したいかを踏まえてリストを作っておくのが重要です。
まず災害時の備えとしては3つの分類ができます。
- 一次避難に必要なもの
- 二次避難用に持ち出すもの
- 在宅避難用に備蓄しておくもの
一次避難に必要なもの
一次避難とは災害発生時、自分の身に危険が迫っている場合に安全な場所に避難することです。
一次避難時は、現在の場所から安全な場所までたどりつくまでの防災グッズをリュック型の非常持ち出し袋の中に入れて避難をします。
一時避難に該当する防災セットの中身は以下の通りです。
- 非常持ち出し袋(防災バッグ)
- ヘルメットまたは防災頭巾
- レインコートまたはレインポンチョ
- 軍手
- 一日分の水
- 一日分の食料
- 一日分の携帯トイレ
- 懐中電灯
- 防災ラジオ
- スマートフォン充電バッテリー
- 救急セット
- 自分にとって必要なもの
二次避難時に持ち出すもの
二次避難とは、災害によって自宅が倒壊などして住めなくなった、または危険な状態が続くためしばらく避難先にとどまるために一時帰宅して持ち出すものを指します。
具体的には、避難先でもできるだけ快適に過ごすための防災グッズが該当します。
- 3日間分の水
- 3日間分の食料
- 3日間分の携帯トイレ
- 便利ナイフ
- 寝具になるもの(枕、毛布、エアーマットなど)
- 衛生管理するもの(マスクや歯ブラシ、水のいらないシャンプーやウェットティッシュなど)
- プライバシー確保のためのもの(目隠しできるもの、ついたてなど)
- 生活用品(タオル、紙皿、ラップなど)
- ランタン
- 自分にとって必要なもの
在宅避難用に備蓄しておくもの
一次避難後安全が確保されたら、または避難が必要ない場合には在宅避難になります。
ただし、災害発生の影響でライフラインや物流が止まり、普段通りの生活ができない可能性も高いでしょう。
ライフラインや物流が止まっても、在宅避難時できるだけ普段通りの生活ができるための防災グッズを在宅避難用に備蓄しておきます。
最低3日間、できれば1週間分の水、食料、生活用品の備蓄が推奨されています。
- ウォータータンク
- 3日~の水
- 3日~食料
- 3日~生活用品として該当するもので備蓄できるもの(トイレットペーパーなど)
防災セットの中身をリストに沿って分類
防災セットに含まれている防災グッズの中身を、前述の通り分類して紹介していきます。
- 一次避難に必要なもの
- 二次避難用に持ち出すもの
- 在宅避難用に備蓄しておくもの
一次避難に必要なもの
一次避難用として使う防災グッズで、防災セットに含まれている物は以下の通りです。
- 非常持ち出し袋(防災バッグ)
- ヘルメットまたは防災頭巾
- レインコートまたはレインポンチョ
- 軍手
- 一日分の水
- 一日分の食料
- 一日分の携帯トイレ
- 懐中電灯
- 防災ラジオ
- スマートフォン充電バッテリー
- 救急セット
二次避難時に持ち出すもの
二次避難に使う防災グッズで、防災セットに含まれている物は以下の通りです。
- 3日間分の水
- 3日間分の食料
- 3日間分の携帯トイレ
- 便利ナイフ
- エアーマット
- 枕
- 毛布またはエマージェンシーブランケット
- マスク
- 水のいらないシャンプー
- 歯ブラシ
- 紙皿
- ラップ
- 目隠しポンチョ
在宅避難用に備蓄しておくもの
防災セットの中で、自宅備蓄用の防災グッズとして活用できる防災グッズは以下の通りです。
- ウォータータンク
- 水
- 食料
- 生活用品として該当するものすべて
防災セットのリストをチェック!災害への備えに活用する方法
防災セットは製品によって含まれている防災グッズの中身が異なります。
よって、ただ購入するだけでなく一次避難・二次避難・自宅備蓄用として必要なもの+自分にとって必要なものをリスト化し、必要な防災グッズがきちんと含まれているかを確認しながら防災セットを購入するのが重要です。
防災セットを購入して、リストをチェックしながら災害への備えに活用する方法やポイントを解説します。
- 何の災害への備えに購入するか検討して防災セットを選ぶ
- 購入前に中身を確認して、過不足をチェック
- 不足分を足すのはもちろん、場合によってカスタマイズも有効
- 実際に袋詰めや備蓄をするときには、必ずひとつずつチェックして入れる
- 中身は最低1ヶ月に一度はチェックしよう
何の災害への備えに購入するか検討して防災セットを選ぶ
防災セットを購入するときには、一次避難、二次避難、自宅の備蓄用と「何の災害への備えのために防災セットを購入するか」を検討して選びましょう。
例えば一次避難用なら、非常持ち出し袋として使える防災リュックがセットになっているものや、防災ラジオ、ヘルメットなどの一次避難に必要な防災グッズの割合が高いものなど、必要な防災グッズが入っている物を選ぶと効率よく防災グッズがそろえられます。
二次避難用なら、紙皿やコップ、エアーマットや枕など避難先に持ち込んで使う防災グッズの割合が多いものを選びましょう。
自宅備蓄用なら、生活用品はセットにこだわらなくても店舗で購入してそろえられます。
よって自宅備蓄用の防災セットはあえて中身が非常食のみ、水のみの製品を選ぶ選択肢もあるのです。
購入前に中身を確認して、過不足をチェック
防災セットは、購入前に具体的に含まれている防災グッズが公開されています。
まずは自分が何の災害のために購入するのかを踏まえて防災セットを選んだあと、実際の中身をチェックして購入と同時に足すべきもの、逆にいらないものをリストに合わせてチェックするようにしましょう。
不足分を足すのはもちろん、場合によってカスタマイズも有効
実際に防災セットが手元に届いたら、リストに沿って中身を確認して足りないものを足すようにしましょう。
さらに、足すだけでなくあらかじめセットに含まれている防災グッズをカスタマイズをするのも有効です。
例えば、防災セットに含まれている食料があまり好みでない場合には、自分が好きなタイプの味や形状のものに変えてしまうこともできます。
ほかにも、アルファ米やレトルトが付属していたら、携帯食に変えて一次避難用にする、などそろえる防災グッズの目的や種類によってもカスタマイズできます。
実際に袋詰めや備蓄をするときには、必ずひとつずつチェックして入れる
防災セットを購入したらそのままにしておくのは厳禁です。
非常持ち出し袋の中身から自宅での備蓄まで、必要なものは人によって異なります。
さらに、小銭や身分証明書のコピー、常備薬など防災セットには含まれず自分で用意すべきものもあります。
必ず防災セットの中身をチェックしましょう。
袋詰めや備蓄をするときにはリストに従って、チェックして入れるようにすると過不足がありません。
中身は最低1ヶ月に一度はチェックしよう
防災セットを利用して作った非常持ち出し袋や備蓄は、最低1ヶ月に一度は中身をチェックするようにしましょう。
防災セットには食品や水が含まれているものも多いですが、当然食品や水には賞味期限があります。
せっかく備蓄しておいても災害時、賞味期限切れで食べられない・飲めないと意味がありません。
食品や水は賞味期限をチェックしつつ、ローリングストックを活用しつつ備蓄しましょう。
ほかにも、災害への備蓄は時間の経過とともに必要・不要になるものも出てきます。
例えば、赤ちゃんや子どもがいる家庭なら、成長とともに備蓄の中身を入れ替えなければいけません。
子供の物があればサイズアウトはしていないか、成長とともに必要になったものはないかもチェックしましょう。
例えば上手に歩けるようになったら子ども用の予備の靴を入れる、卒乳したら哺乳瓶やミルクなどのミルクセットを抜いてその分を離乳食や幼児食のセットにするなどです。
また、子どもが自分でリュックを背負えるようになったら、親の非常持ち出し袋から子どもの分を抜いて、子ども用の非常持ち出し袋を作ることも必要になります。
防災セットはリストを確認して災害への備えにつなげよう
防災セットは防災グッズがセットになっているため、購入するだけで手軽に災害への備えができます。
ところが製品によって含まれている中身が異なるので、購入したままにしてはいけません。
まず何の備えのために購入するかを検討し、必要な防災グッズのリストを作ります。
リストに沿って防災セットを災害への備えを効率よくできます。
防災セットとリストを上手に活用して、災害への備えを今日から始めてみましょう。