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最終更新日:2023/01/20 (公開日:2019/08/21)

防災バッグとは?種類・選び方まとめ!リュック?キャリー?どっちで保管する?

災害発生時、必要な防災グッズを入れて持ち運ぶのに必要となるのが防災バッグです。

防災バッグと一言に言っても、いろいろな形状や機能を持ったものがあるため、用途や災害のシーンに応じて適切なバッグを用意することが重要になります。

自分で用意しようとすると、「リュックやキャリーバッグ、どっちがいいの?」「中身には何を入れておいた方がいいの?」と感じる方も多いと思います。

そこで今回は、防災バッグの役割に加えてどんな種類があるか、さらに用途に合わせた上手な選び方を、実際のおすすめ商品とともにご紹介します。

防災グッズを用意したけれども持ち運ぶ防災バッグをこれから用意したい人や、防災バッグと防災グッズを一緒に用意したい人も、ぜひ参考にしてください。

防災バッグとは?

防災バッグの役割とは?

防災バッグとは、災害発生時に必要な防災グッズを入れて持ち運ぶためのバッグを指します。非常用持ち出し袋や、防災非常袋などと呼ばれることもあります。

「防災グッズを入れて運ぶだけなら、どんなバッグでも良いのでは」と思う人も多いでしょう。

けれども、防災グッズは自分や家族の命の危険が迫った場合でも、生き延びるために使うグッズです。

そのため防災バッグとしては、緊急事態における持ち運びの機能性であったり、中に入れている内容物が壊れたり壊れたりしないような作りであることが求められています。また火災しても燃えないように、難燃素材のバッグを利用する方もいます。

防災バッグの役割

防災バッグには防水性または撥水性のある生地で作られているものや、軽量素材で長時間背負っていても負担がかかりにくいものなど、災害時にも防災グッズを安全かつ確実に運ぶための機能性が備わっているのが多いのが特徴です。

さらに防災バッグに入れる防災グッズの種類や量は避難シーンによって異なるため、適切な防災バッグの種類を選ぶのが重要になります。

通常のアウトドア用リュックサックなど、機能性の高いものを防災バッグとして代用しても良いですが、必ずそれぞれの避難シーンで適切に使える機能が備わっている商品を選ぶのが必須となるでしょう。

また防災バッグは、大きく、一次持出品を入れるためのものなのか、二次持出品を入れるためのものなのかで分かれます。これらのどちらを意識したバッグにするのかでキャリーバッグが向いているのか、リュックサックが向いているのかは変わってきます。

一次持出品

避難するときに最初に持ち出すもの。

安全を確保するためのものや、情報収集するためのもの。半日〜1日過ごせる分量を備える。

二次持出品

避難した後に安全を確認して自宅へ戻り、避難所へ持ち出したり、または自宅で、避難生活を送る上で必要なもの。

救援物資が届くまでの数日間(3日間程度)、自足できる分量を備える。

防災バッグの種類と選び方を解説:キャリーとリュックはどっちがいいの?

防災バッグの形状は主に以下の4種類に分類できます。

  • 防災リュック
  • キャリーケース
  • トートバッグ
  • その他

それぞれ利用するシーンに応じてメリットやデメリットが異なってきますので、それについて紹介します。

防災リュック :防災バッグの種類1

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防災リュックはその名前の通りリュックサック型の防災バッグです。

背中に背負うことで両手が空けられるため、被災時のパニック状況の時でも、安全に移動することできるが特徴です。
さらに防災バッグのなかでもいろいろな用途で使われる、汎用性の高いバッグになっています。

また、一次避難時に使う場合は非常持ち出し袋など、避難シーンによっても呼び方が異なるのも特徴です。

防災リュックの選び方は、実際に使う人の体型に合ったものを選ぶことです。

そのほか、暗闇や停電時でも自分の存在を周りに知らせるための反射テープや、雨天時の避難も中身をぬらさずにできる防水性能(最低でも撥水性能)がほどこされているものを選びましょう。

なお、反射テープは後付け可能になっています。

メリット

●両手が空くため、動きやすく、避難しやすい

●避難するときに最初に持ち出すバッグに向いている

デメリット

●キャリーケースと比較すると容量が小さい

●長時間重い物を運ぶことになった場合は、移動が大変

キャリーケース:防災バッグの種類2

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キャリーケース型は、旅行や出張などで使用するキャリーケースが、防災バッグとしての機能を持っているものを指します。

リュックのように自分で背負わず転がして運べるため、大量の荷物を運んだり、女性や高齢者などで長時間重い物が持てなかったりする場合に有効といえます。

ただし、大雨で冠水した道路や、瓦礫などによって寸断された道路や、砂利道などでは転がして運べません。

また、自分の両手が空いて歩くだけでなく、走って移動もできる防災リュックにくらべて、キャリーケース型は片手がふさがる、地面に転がすためどうしても機動力が落ちます。

子供と手を繋いだり、抱っこしたり、傘などバッグ以外の物を持つことも多いと思いますので、迅速な避難には不向きです。

また製品によってリュックにもキャリーケースにもなるものもあります。

メリット

●長時間重い物を運ぶ状況だとリュックよりも楽

●リュックサックと比較すると容量が大きい

●避難後に安全を確認できてから自宅へ戻り、救援物資が届くまでの数日間を備える二次持出品を移動させるのに向いている

デメリット

●子どもと手を繋いだり、抱っこしたりするのが難しい

●傘などバッグ以外のものを持つことが難しい

●階段、砂利道などの悪路、水に浸かった道路、瓦礫のある道路などでは移動しずらい

●群衆など人混みの多いところでは使いづらい

●片手が塞がるため、迅速な避難に向いていない

トートバッグ :防災バッグの種類3

トートバッグ型は、トートバッグに撥水加工や軽量素材などで防災バッグとしての機能を備えたものを指します。

トートバッグの特徴である間口が広いため、すぐに中から物を取り出せる利点があります。

ただし、リュックやキャリーケースよりはサイズが小さいものも多く、まとめて多くの防災グッズを入れるのには不向きになっています。

赤ちゃんや子供用の防災グッズだけまとめて入れておくなど、補助的な使用に有効な防災バッグと言えるでしょう。

メリット

●バッグ自体がコンパクトで軽量

●中から物が取り出しやすい

●必要最小限のものだけ入れてすぐに用意できるので補助的な利用に向いている

デメリット

●容量が小さい

●重い荷物を入れて持ち運ぶのが難しい

●子どもと手を繋いだり、抱っこしたりするのが難しい

●傘などバッグ以外のものを持つことが難しい

●群衆など人混みの多いところでは使いづらい

●片手が塞がるため、迅速な避難に向いていない

その他    :防災バッグの種類4

最後に、通常時はリュックやキャリーケースとして使えるが、ウォーターバッグとしても使えるなど違った使い方ができる防災バッグも多くあります。

ほかに、折りたたみ式で補助的に使えるものなども、その他の防災バッグに含まれます。

災害への備えとして必須のものではありませんが、メインで使う防災バッグと一緒に用意しておくと、いろいろな災害シーンで役立つでしょう。

防災バッグの重さや注意点

防災バッグを利用するタイミングは、災害の種類によって変わってきます。例えば、台風など豪雨による洪水災害は、警報などで事前に発災することがわかることが多いため、強い雨になる前に避難行動をとります。

一方で、地震大規模火災などは、いつ発生するかわからないため、発生した際はすぐさまに命を守る行動をとり、その後すぐに避難行動を取る必要があります。

北海道南西沖地震の避難した人の平均避難時間は、地震の5.3分後だったと言われており、地震が午後10時過ぎに発生し、地震の5分後には津波が来襲し、津波警報も間に合わなかったことを考え合わせると、避難できた人の避難時間がきわめて早かったことがわかります。(参照:内閣府 > 北海道南西沖地震災害教訓情報資料集

防災バッグがすぐに取り出せなかったり、避難時に手間取ることがあれば、命に関わるため、すぐに取り出せる場所に置いておくことが重要です。正しい置き場所やNGな置き場所については以下の記事で解説しています。

【保存版】防災リュックはどこに置く?正しい置き場所&ダメな場所も解説!

2019.06.01

重さの目安

リュックの場合、重すぎると持ち運びが難しくなります。体格によっても変わってきますが、体重の20%以下、重くても30%以下が望ましいと言われています。

そのため、成人男性は15キロ女性や子どもは10キロを目安に用意するといいでしょう。

特に小さな子供がいるご家庭であれば、子供を抱えた状態であれば10キロは重すぎるかもしれないので、実際に持ってみて移動できるか確認してみるのがいいでしょう。

防災バッグのおすすめ5選

防災バッグにはいろいろな形状や機能を持つ多種類の製品が発売されています。
とはいえ、どの防災バッグを選んでいいか分からない、という人も多いでしょう。

次に、防災バッグのおすすめ製品をリュック、キャリーケース、トート、その他でそれぞれ紹介していきます。

すでに防災グッズはそろえたので防災バッグだけを選びたい人や、防災グッズと一緒に防災バッグも用意しておきたい人も、ぜひ参考にしてください。

防災バッグのおすすめ製品その1:LAPITA シェルター

防災バッグのおすすめ製品その1:LAPITA シェルター
LAPITA シェルター

防災バッグのなかで、基本的に使えるリュック型の製品です。
カラー展開も豊富、かつ軽量仕様、撥水加工の生地のため非常持ち出し袋から二次避難まで、幅広い用途で活用できます。

防災士が厳選した防災グッズがセットになっている製品のほか、防災リュックのみの販売も行っているため、カスタマイズしながら防災グッズをそろえたい人にもおすすめです。

また、大人用の防災リュックの機能はそのままに、子ども向けのサイズにしたキッズリュックも展開していますので、家族分をまとめて用意したい人にも向いています。

防災バッグのおすすめ製品その2:防災防犯ダイレクト 防災セット 地震対策30点避難セット

防災バッグのおすすめ製品その2:防災防犯ダイレクト 防災セット 地震対策30点避難セット
防災防犯ダイレクト 防災セット 地震対策30点避難セット

防災リュックは、両手が空いて迅速な避難ができるため、非常持ち出し袋としても活用されます。

非常持ち出し袋は災害発生時、すぐに持ち出さなければいけないため、いつでも目に付く手に取れる場所に置いておく必要があります。

ところが、非常持ち出し袋のデザインによっては、出しっぱなしにしたくないなどの理由でつい奥にしまってしまう人も多いでしょう。

こちらのリュック型防災バッグは、防水加工に反射テープ、5kgの軽量素材を使った防災リュック、かつグッドデザイン賞を受賞したデザイン性の高さが特徴です。

さらに、リュックは自立式、かつ取っ手付きのためどこでも置ける、すぐに持ち出せるのも魅力。

こちらも、大人用の2色カラー展開の防災リュックに加えて、子ども用のサイズのリュックも発売されています。

いつでもどこでも置けるリュック型防災バッグを探している人にも向いています。

防災バッグのおすすめ製品その3:LAPITA ものすごい防災セット

防災バッグのおすすめ製品その3:LAPITA ものすごい防災セット
LAPITA ものすごい防災セット

転がして運べるキャリーケース型の防災バッグと、防災グッズがセットになった製品です。

キャリーケース型の防災バッグは、リュックとして背負って運ぶこともでき、取っ手で持ち出すこともできます。

大きく開く間口やハンドルの高さを持ちやすいように調整可能、反射材や南京錠つきなど使いやすい機能性も充実しています。

モバイルバッテリーやラジオとしても使える多機能ダイナモライトや、高機能のLEDランタンなど、幅広い災害シーンで使える防災グッズもセットになっています。

一次避難から二次避難までいろいろなシーンで使える防災バッグを探している人や、子どもを連れての避難、高齢者の方などできるだけ負担なく運べる防災バッグを求めている人の選択肢にも入る製品です。

防災バッグのおすすめ製品その4:LAPITA ラピタトート

防災バッグのおすすめ製品その4:LAPITA ラピタトート
LAPITA ラピタトート

同メーカーの発売している防災リュック、ラピタプレミアムの機能はそのままにトート型にした防災バッグと、防災グッズのセットになっている製品です。

ラピタプレミアムと同じく、素材はターポリンを使用。
止水ファスナーもついているため、高い防水性を誇り雨天時でもしっかり防災グッズを水濡れから防ぎます。

従来の防災リュックよりもややコンパクトなデザインながら、19Lの容量が持ち運べるのが特徴になっています。

また、トートとして肩や手持ちで持てるだけでなく、付属のショルダーベルトを着ければショルダーバッグとして、またリュックとして背負うこともできます。

ホワイトとブラックの2色展開で、特にデザイン性が高いためトート型防災バッグをサブ的に使うだけでなく、職場用の非常持ち出し袋を用意しておきたい人にも選択肢に入ります

防災バッグのおすすめ製品その5:アイリスオーヤマ 緊急避難セット

防災バッグのおすすめ製品その5:アイリスオーヤマ 緊急避難セット
アイリスオーヤマ 緊急避難セット
オリジナルの電化製品から日用品まで展開するアイリスオーヤマ製の防災セットです。

こちらはセットになっている防災バッグに特徴があります。

リュック型、手持ち、キャリーケース型の3通りの使用方法ができるだけでなく、メインバッグとサブバッグの2通りに分離しても使用可能。

また、メインリュックには10Lのウォーターサーバーも収納可能のため、用途に応じた使い方ができる防災バッグを求めている人にもおすすめです。

自分自身にあった防災バッグを購入しよう

防災グッズを災害シーンや家族の人数分など、適切にそろえておくのはもちろん、避難シーンなどに応じた防災バッグを一緒に選んでおくことが重要です。

株式会社KOKUAでは、誰でも簡単に一人一人にあった防災セットをご用意いただくためにパーソナル防災サービス「PASOBO」の開発を行っています。詳細については以下のサイトよりご確認ください。

 

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