マンションに地震保険は必要?基礎知識からマンションならではの注意点まで

防災博士
やあ、諸君。防災博士だ。

災害のニュースを見るたびに
地震保険について考える人も多いのではないかな。

「マンションは地震に強い」
なんて言われることもあるが、

じゃあマンションに地震保険は必要だろうか?

一緒に考えよう。

地震保険とは

地震保険の対象

地震保険で補償の対象になるものは二つあります。

一つは住居として使用されている建物です。

倉庫や車庫が対象になるかどうかは
その物件によるので確認してください。

店舗や事務所として使用している建物も対象にはなりませんが、
併用住宅、つまり住居と店舗が一体となっている建物は
補償の対象となります。

 

もう一つは家財(生活用動産)です。

家財とは住居内にある生活に必要な家具家電、日用品などです。

家財は5種類に分類されています。

(1)食器陶器類
食器や調理器具がこれに当たります。

(2)電気器具類
テレビ、冷蔵庫等の家電製品です。

(3)家具類
机、タンス、棚等です。

(4)身回り品
書籍やカバン、またカメラやレジャー品もこれに当たります。

(5)衣類
衣類や寝具類です。

家財で注意してほしいのが
一点が30万円を超える品、
例えば骨董品、宝石類、車は対象になりません

 

火災保険との違い

地震保険は火災保険とセットで加入するものです。

火災保険を既に契約されている方が
地震保険を追加することはできますが、

地震保険のみを契約することはできません

火災保険で誤解されがちなのが
地震が原因の火災です。

地震による火災は地震保険の適用であって
火災保険では補償されません

 

また保険金額も異なります。

地震保険の保険金額は
火災保険の金額の30%から50%に決められています。

建物は5000万円家財は1000万円が上限です。

 

マンションの地震保険

防災博士
マンションの地震保険が
一軒家の地震保険と
最も異なる点が

個人で保険に加入ができる部分と
できない部分に分かれている、
という点だ。

詳しく見ていこう。

 

マンションの場合、
共有部分専有部分に分かれており、
保険に入るならば
それぞれ別々に加入する必要があります。

専用部分はつまり居住部分、
自分が住んでいる部屋です。

ただし、ベランダや窓ガラスは
マンションの景観に関わるため、
専有部分ではなく
共有部分である場合が多いです。

専用部分は個人で地震保険に入るかどうか決められます

もう一つの共有部分とは
エントランスやエレベーターです。

この部分は管理組合が加入するかどうかを決定します

通常火災保険には加入していますが、
地震保険にも入っているかどうかは
マンションにより異なります。

 

地震保険っていくらかかるの?

防災博士
では具体的な金額を見ていこう。

金額の決め方は
マンションも一軒家も同じだ。

自分の家がどのくらいの料金になるのか
想像してほしい。

基本の保険料金

地震保険が他の保険と違う点は
どこの保険会社でも保険料金が同じだという点です。

地震保険は保険会社が収益目的で行っている保険ではなく、

被災者の救済を目的として
政府と民間会社が共同で運営する保険であるためです。

では保険料はどのように決まるのでしょうか。

保険料は建物の構造と所在地により決まります。

木造よりも鉄骨構造の方が耐震性が高いため
鉄骨構造の方が保険料が低く設定
されています。

また、所在地に関しては
南海トラフ地震など
巨大地震が予想されている太平洋沿岸は
比較的保険料が高く設定
されています。

 

長期契約(2~5年)の保険料

長期契約の場合、
長期係数をかけて合計額が出されます。

期間 係数
2年 1.90
3年 2.80
4年 3.70
5年 4.60

例えば
東京の鉄骨構造の建物で
5年契約する場合

25,000円×4.60=115,000円
となります。

 

割引制度

地震保険には4つの割引制度があります。

4つの項目のうち、
物件が複数の項目に該当していても
割引を重複して適用することはできないので注意してください。

(1)建築年割引

これは契約する物件が昭和56年6月1日以降に新築された建物であれば
10%割引になる制度です。

(2)耐震等級割引

これは契約する物件が
定められた基準の耐震等級であれば割引が適用される制度です。

耐震がしっかりしているほど割引率は高くなり、
最大で50%割引になります。

(3)免震建築物割引

これは免震建築物の基準に当たる建物の場合
50%割引になるというものです。

どのような建物が免震建築物なのでしょうか。

例えば免震装置を設置し、安全性の高い建物がそれに当たります。

(4)耐震診断割引

これは耐震診断、または耐震改修の結果
耐震基準を満たしていれば10%割引になる制度です。

 

地震保険料控除

政府が国民に地震保険の加入を促すため

地震保険料分を所得税と住民税から控除できる制度があります。

ただし、火災保険は保険料控除の対象とはならないので注意してください。

金額は以下の通りです。

税の種類 控除額
所得税 地震保険料の全額
(最大50,000円)
住民税 地震保険料の50%
(最大25,000円)

地震保険でいくら貰えるの?

防災博士
保険料がわかったところで
災害が起こった時、
保険金はどのくらい下りるのだろうか。

保険金が下りる場合と
保険金の金額を説明していこう。

保険はいつおりるのか

地震保険の補償が適用されるのは

地震噴火、それらに伴う津波による被害が発生した場合です。

地震が原因で起こった火災
地震保険で補償されます。

 

具体的にいくらおりるのか

補償金額は被害程度によって異なります。

被害の程度 支給額
全損 保険金額の100%
大半損 保険金額の60%
小半損 保険金額の30%
一部損 保険金額の5%

では、それぞれの被害程度の基準はどのように設定されているのでしょうか。

 

建物の被害基準

被害の程度 基準
全損 ・主要構造の損害額が時価総額の50%以上
・焼失、流出した床面積が延床面積の70%以上
大半損 ・主要構造の損害額が時価総額の40%以上50%未満
・焼失、流出した床面積が延床面積の50%以上70%未満
小半損 ・主要構造の損害額が時価総額の20%以上40%未満
・焼失、流出した床面積が延床面積の20%以上50%未満
一部損 ・主要構造の損害額が時価総額の3%以上20%未満
・建物が浸水を受け建物の損害が全損〜小半損に至らない

*主要構造:土台、柱、壁、屋根等

 

家財の被害基準

被害の程度 基準
全損 損害額が保険対象である家財全体の時価総額の80%以上
大半損 損害額が保険対象である家財全体の時価総額の60%以上80%未満
小半損 損害額が保険対象である家財全体の時価総額の30%以上60%未満
一部損 損害額が保険対象である家財全体の時価総額の10%以上30%未満

 

マンションならではの注意点

共有部分の地震保険は勝手に加入できない

もし住んでいるマンションが
地震保険に加入しておらず、
あなたが共有部分の地震保険に加入したいと思っても
個人で契約することはできません

管理組合と話し合い、
決議が必要です。

 

被害認定されにくい

マンションの場合、
建物の構造の関係もあり、
思っていてより被害が少なく認定されてしまった
ということが発生します。

どういうことかというと、
被害認定する際、
主要構造である柱、壁、屋根等
から被害を判別するため、

例えば
・エレベーターが壊れた
・バルコニーにひびが入った
・貯水槽が壊れた

などの被害は認定されにくいのです。

 

建物に比べ被害認定されやすいのが家財です。

家財は壊れたものを
種類ごとに分別して
構成割合を計算します。

地震が起きて家財が壊れてしまったら
片付けるより先に写真を撮っておきましょう

東日本大震災の時、
支払われた保険料
建物は全体の2割だったのに対し
家財は5割にも上りました。

もし地震保険に入るなら
家財にも保険をかけることをおススメします

 

保険はあくまで「生活を援助する」もの

これはマンションに限ったことではありませんが、

地震保険は災害が起こった際
「生活を援助するもの」であって
「生活を再建するもの」ではありません

なので家が被害を受けたからといって
保険金で新しいマンションを買おうと思っても

新しいマンションを買うのに十分な保険金は下りません

ローンが少なく、貯金が十分ある方は
地震保険に加入しなくても良いでしょう。

逆に、貯金が少なく、
災害が起こった時
生活していけるか心配な方は
地震保険に加入することをおススメします

 

まとめ

防災博士
マンションの地震保険について
知識は深まったかな?

地震保険に加入するか迷っている人は
自分にとってベストな選択をしてくれ。

これを機に、
地震保険だけでなく、
災害に対する備えを始めてくれることを願っている。

 

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