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最終更新日:2025/02/17 (公開日:2025/02/14)

【保存版】雪害対策のポイントを厳選!!

今回の記事は、「雪害対策」についてまとめています。

これからの時期はさらに冷え込み、雪が降る地域も増えてくるでしょう。

また、スキーやスノーボードといった雪のレジャーを楽しむことができる時期です。

山間部では、雪崩が発生する可能性があり、レジャーを楽しむと同時に危険が伴います。

そのため、雪害について正しい知識をもっておくことが非常に大切です。

まず、雪害とは何かを見ていきましょう。

雪害とは

雪害とは

雪害とは、雪によって発生する災害のことです。

首相官邸のHPによると、雪害の具体例として、

①雪崩、除雪中の転落事故などの、豪雪地帯特有の災害
②路面凍結などによる交通事故や歩行中の転落事故など、豪雪地帯以外で発生する災害

引用:首相官邸>「雪害では、そのような災害が起こるのか」,雪害では、どのような災害が起こるのか | 首相官邸ホームページ

の2つであると述べています。

また、地域住民の方のみではなく、豪雪地帯に登山やスキー等のレジャーをしに訪れた観光客も被害に遭うケースがあります。

最近、雪害の被害が増加しているのは地球温暖化の影響であると言われています。

日本の傾向として、年間の最深積雪深は減少している一方で、一度に降る雪の量が増加しています。

雪による事故の死者は、ほとんどが除雪中の事故によるものです。

令和5年度における雪による人的被害の約9割が、雪下ろし等の除雪中に起こった事故でした。

除雪中の事故というのは、自宅などの建物の屋根の雪下ろしや雪かきの作業中に発生し、その中でも高齢者の方による事故の場合が多いです。

雪害が発生する原因

雪害は、何が原因で発生するのでしょうか。

今回は、①除雪作業中の場合②車の場合③歩行者の場合④雪崩の場合の、

4つにおいて考えられる事故の原因について、見ていきましょう。

①除雪作業中の場合

画像:株式会社kokua作成(参考URL:国土交通省>「平成20年度雪害による犠牲者発生の要因等総合調査,<4D6963726F736F667420506F776572506F696E74202D203038313232342091E63289F18C9F93A289EF8E9197BF8E518D6C81698AAE90AC816A2E707074>) 

雪害による事故の多くは、除雪作業中に起こっています。

除雪作業中の死亡事故の原因は、57.4%が屋根転落、12.8%が屋根落雪です。

屋根に載っている雪が落ちてきて巻き込まれたり、屋根が滑りやすく転落してしまったりと、除雪作業は怪我のリスクが高まり、最悪の場合死に至ることもあります。

さらに、除雪作業中は体温が低下してしまい、低体温症に陥る可能性も高いです。

②車の場合

雪が降った後は、路面が凍結しやすいです。

凍結した路面の上に雪が積もってしまうと、凍結した部分が見えにくく、車がスリップしやすいのです。

画像のように、雪が積もっている部分と路面の凍っている部分の境界がわかりづらく、走行中における危険性は高いと考えられます。

路面の凍結は、日中暖かくなり溶けてしまった雪が、気温の低下により凍結することで発生します。

さらに、夜間や朝方、日陰の場合、道が見えづらいため、路面凍結が生じていることに気づきにくいのです。

また、雪によって視界のすべてが真っ白になってしまう「ホワイトアウト」など、視界不良になってしまい、事故が起きてしまう場合が多いのです。

③歩行者の場合

雪が降った後は、路面の凍結によって道が滑りやすくなっています。

また坂道の場合は、上りよりも下りの方が滑りやすく転びやすいです。

例年、歩行中に転倒し、頭をぶつけてしまう事故が多く発生しています。

④雪崩の場合

そもそも、雪崩とは「斜面上にある雪や氷の全部又は一部が肉眼で識別できる速さで流れ落ちる現象」のことを言います。

引用:首相官邸>「雪害では、そのような災害が起こるのか」,雪害では、どのような災害が起こるのか | 首相官邸ホームページ

雪崩は、気温が上昇する午前中や春先、雨が降った後に起きやすいです。

雪害の主な被害

日本では、国土の半分以上が豪雪地帯に指定されてて、約2000万人がその地帯に住んでいます。

豪雪地帯とは、「豪雪地帯対策特別措置法によって指定されている、冬期に大量の積雪がある」地域のことです。

引用:政府広報オンライン>最大で時速200㎞ものスピードに! 雪崩(なだれ)から身を守るために | 政府広報オンライン

画像の中で水色に塗られている、北海道から山陰までの24道府県が、豪雪地帯の対象となっています。

日本海側のほとんどの地域が、豪雪地帯に指定されていることが分かります。

画像引用:内閣府防災情報ページ>「特集 大雪に備える」,特集 大雪に備える | 防災情報

次に雪害の例として、雪崩の被害について見ていきます。

集落を対象とした雪崩の危険箇所は、全国で2万箇所以上もあります。

雪崩危険箇所がある都道府県を見ると、最も多いのが北海道、次に岐阜県、秋田県、そして新潟県です。

画像引用:内閣府防災情報ページ>「特集 大雪に備える」,特集 大雪に備える | 防災情報

雪崩には、表層雪崩と全層雪崩の2つのタイプがあります。

画像:株式会社kokua作成(参考URL:最大で時速200㎞ものスピードに! 雪崩(なだれ)から身を守るために | 政府広報オンライン)

表層雪崩は、新幹線並みの速度(時速100~200km)で、積雪面に降り積もった新しい雪が滑り落ちる雪崩のことです。

全層雪崩は、自動車並みの速度(時速40~80km)で、斜面に積雪した固く重い雪が流れるように滑り落ちる雪崩のことです。

雪崩は、最大時速200㎞で発生する可能性があります。

実際に、スキーや登山、温泉といったレジャーを楽しんでいた際に巻き込まれてしまったケースもあるのです。

路面凍結の被害はどのようなものなのでしょうか。

路面凍結とは、路上の水分が凍結した状態のことです。

引用:日本気象協会>雪道以上に危険!?路面凍結に注意すべき場所や時間帯は?安全に運転・歩行するポイント(季節・暮らしの話題 2024年12月12日) – 日本気象協会 tenki.jp

凍結した路面は、摩擦が小さくなるため滑りやすいです。

そのため、車は簡単に止まれなくなり、歩行者は滑って転倒してしまいやすくなるのです。

2021年1月に、東京都内では604人が転倒し救急搬送されてしまったそうです。

雪害の事例

それでは、実際にどのような事例が発生しているのか、事例をもとに見ていきましょう。

①雪崩が発生(長野県)

2024年3月2日、長野県の小谷村にある、北アルプスの風吹岳で発生した雪崩です。

この雪崩では、山を登っていた10人が巻き込まれてしまいました。

そのうち2人が救助され、その後残りの8人は自力で下山したため、全員無事だったそうです。

実際に被害を受けた男性:「音もなく雪が流れてきていきなり大波みたいなものに流されたようになって何が起きたかわからなかった。手だけ雪の上に出ていたので助け出され、その後、ビーコンを使ってほかの人の救出にあたった。雪崩は意識していたが気づけなかった」

実際に被害を受けた女性:「気が付いたら目の前まで雪が来ていて動けなくなり仲間に助け出された。雪が積もっていたので気を付けてはいたがまさかという思いだ」

引用:NHK>長野 風吹岳 雪崩に巻き込まれた10人全員の無事確認 | NHK | 長野県

実際に雪崩に巻き込まれた方のコメントを見ると、その威力の恐ろしさがわかるでしょう。

②路面凍結のスリップ事故(鳥取県)

2024年1月23日夕方から25日午前8時半にかけて、鳥取県内では、積雪や路面の凍結によるスリップ事故が172件も発生してしまいました。

25日の午前8時半ごろ、軽自動車が雪道でスリップしてしまったため、タイヤが側溝にはまって動けなくなってしまったそうです。

③災害級の大雪に(秋田県)

2021年1月6日、秋田県横手市は災害級の大雪に見舞われました。

積雪量は、平年の4倍にもなり、建物の屋根は雪が何層にも積み重なってる状態だったそうです。

「雪害が発生する原因」のところでも触れた通り、雪害による事故の多くは、除雪作業中に生じています。

大雪に見舞われると、より除雪作業が困難になり、事故の発生の危険性が高くなってしまうでしょう。

雪害対策のおすすめグッズ

①融雪剤

まずは、融雪剤をご紹介します。

融雪剤とは、雪のシーズンになると道路上に散布される白い粉のことです。

融雪剤には、路面上の雪をとかす効果と凍結防止の効果があります。

ただし、融雪剤を使用する際において、いくつかの注意事項があります。

融雪剤が撒かれている道を走行することで、車が錆びてしまう可能性があります。

また、融雪剤は人体への影響も懸念されます。

融雪剤を使用する際は、メガネやマスク、ゴム手袋を使用し、最善の注意を払うようにしましょう。

②タイヤチェーンやスタッドレスタイヤ

自家用車がある方は、タイヤチェーンやスタッドレスタイヤを用いて雪害対策することをお勧めします。

タイヤチェーンとは、車のタイヤにつける滑り止め防止用のチェーンです。

スタッドレスタイヤとは、普通のタイヤより、タイヤ自体に深い溝が刻まれている、雪道の走行に適したタイヤのことです。

スタッドレスタイヤの寿命は3~5年と言われています。

タイヤチェーンやスタッドレスタイヤの特徴やメリットデメリットを踏まえた上で、車の雪害対策を行いましょう。

③除雪グッズ

画像引用:セゾンのくらし大研究>雪対策は何をすれば良い?場所別の備えや知っておきたい基礎知識を総まとめ | セゾンのくらし大研究

私たちが、簡単に購入して用意できる除雪グッズをご紹介します。

除雪グッズとして、除雪用シャベルやスコップ、スノーダンプ、家庭用除雪機が便利です。

スコップは、四角い形をした「角スコップ」の方が便利です。

スノーダンプは、一回で多くの雪を一気に運ぶことができます。

家庭用除雪機は、金額は高いのですが、手作業より速く、そして楽に除雪ができる点がメリットです。

シーンごとの注意事項

事前に対策できる雪害対策や注意事項

それでは、事前に行うことができる雪害対策について、その注意点についてお伝えします。

*車のワイパーは立てておく

雪が降ると、車のワイパーが凍結しフロントガラスにくっついてしまう可能性があります。

凍結防止のためにも、積雪の予報がされていた場合は、事前に車のワイパーを立てておくことをお勧めします。

*除雪グッズ+防寒・防災グッズも備える

積雪や大雪の影響により、電気やガスといったライフラインが止まる可能性もあります。 

カイロや湯たんぽなど、防寒対策ができるものを準備しておきましょう。

また、ライフラインの停止を想定し、防災グッズの備えも見直しておきましょう。

*常に気象情報を入手できるようにしておく

Yahoo!JAPANが運営している「Yahoo!天気」といった、スマートフォンのアプリをダウンロードしておきましょう。

通知をオンにしておくことで、雪に関する気象情報を即時に受け取ることができます。

詳しくは、こちらの記事(https://saigai-info.com/bousai/bousai-weather-information/)をご覧ください!

雪の日の注意事項

降雪や積雪時に、私たちが注意しておくべき事項についてご紹介します。

*雪道は『ペンギン歩き』で

「雪害が発生する原因」でもお伝えしたように、路面の凍結による歩行者の転倒事故が相次いで起きています。

滑って転倒し、怪我をしないためにも、歩行の際は十分に気をつけましょう。

歩幅を小さくして歩く「ペンギン歩き」が効果的です。

体の重心は前目、靴の裏全体で歩くようにすると、滑りにくく歩くことができます。

*除雪作業をする際には、〇〇に注意

除雪作業を行う際に、注意しなければならない事項が10個あります。

除雪作業は、必ず2人以上で、かつ安全な状態で行うようにしましょう。

画像引用:国土交通省>地方振興:雪下ろし安全10箇条~除雪作業中の事故に注意しましょう~ – 国土交通省

まとめ

いかがでしたか?今回は、「雪害対策」についてご紹介しました。

雪害は、豪雪地帯に指定されている地域にお住まいの住民の方のみではなく、豪雪地帯に登山やスキー等のレジャーをしに訪れた観光客が、被害に遭ってしまうケースもあります。

まだ冬の時期が続くので、雪害による被害に遭う可能性は非常に高いです。

特に、豪雪地帯に指定されている地域の方や、その地域を訪れようと考えている方は、雪害について十分に理解し、対策をしておきましょう。

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