最終更新日:2023/02/14 (公開日:2019/06/08)
防災セット 自作のススメ!! 車載 防災セットも手作りしよう
最近ではバラエティーに富んだ防災セットも増え、中身も高性能で充実した商品が増えましたよね。
事前に防災グッズをまとめてくれている市販の防災バッグは便利で魅力的な反面、そのお値段もピンキリなので「本当に必要なものを揃えたい」「高価なものは手が出しにくい」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
そんな時にオススメしたいのが、ひとつひとつの防災グッズを自分で判断して作り上げる“自作の防災セット”です。
今回は、防災セットを自作する場合の注意点や、災害時を想定した防災セットの作り方のコツ、防災グッズの主な入手場所をご紹介します。
目次
防災セットは自作でも大丈夫?準備する前の5つの注意点
実は、市販で売られている防災セットの中身には100円ショップやホームセンター、バラエティーショップでも購入できるものが殆どです。
身近なものでも災害時に役立つものはたくさんあるので、防災グッズを揃えて自作の防災バッグを作るのは、自分自身で確認ができて防災意識も高まるのでかなりオススメ。
ですが、作る前に気を付けておかなければいけない注意点が5つほどあるので、事前に確認して災害時に役立つ持ち出し用バッグを作りましょう。
①:避難時の防災セットは1人1つを用意
避難を想定した防災セットを入れた持ち出し袋やバッグは、1人につき1つを準備するのが基本です。
1人ひとりに合った中身を準備し、バッグの色やデザインをわざとバラバラにすることで「緊急時にはどれが誰の防災セットか?」というのを瞬時に判断して持ち出すことができます。
自作で防災セットを準備する時は、必要な人数分のバッグを事前に準備することが大切です。
②:避難するシーンに合わせて防災セットを分けよう
ひと言で災害と言っても、地震や津波など予期できない災害で緊急避難が必要な場合もあれば、豪雨や台風など被害がある程度想定でき、避難までに猶予がある場合もあります。
そこで災害時の防災セットも、緊急性の高い「一次避難」、避難先で活躍する「二次避難」、自宅避難を想定した「災害備蓄品」の3種類を別々に用意し、それぞれに合った防災バッグを完成させましょう!
③:指定の避難所はあらかじめチェックしてシミュレーション
災害が起こった場合に緊急避難場所として指定されている場所は、地域や被害状況によって変わってきますが、自宅の周辺や職場の近所などの緊急避難先をある程度事前にチェックしておくと、防災セットに必要な中身が変わってくるのをご存知でしたか?
地域の避難先によって備蓄品の種類や数が異なるため、自分が避難する可能性のある避難先にどのようなものが準備されているのかを把握しておけば、防災セットを自作するうえでの取捨選択の目安にもなるのです。
④:防災セットや備蓄品の定期的なチェックを忘れずに
「防災バッグも準備できたし、これで大丈夫」と安心するのはいけません。
防災セットを準備した時に必要だと思っていたものが、定期的な点検を怠ってしまうといざと言う時に役に立たない場合もあるのです。
「この非常食、賞味期限が切れてた…」
「スマホを替えたから準備していた充電器に使えない…」
なんてことにならないためにも、最低でも1年に1回は防災グッズの点検をし、どのようなものが入っているのかをしっかりと確認しましょう。
季節に合った衣類やグッズを入れておけば、いざと言う時でも役に立ち安心ですよ!
⑤:購入した防災バッグでも自作でカスタマイズがオススメ
「すでに市販の防災セットを持っている」という人の場合、どんなに高性能で中身の充実した防災セットが手元にあっても、自分に必要なものを足し引きして中身を微調整しなければ安心とは言えません。
防災バッグの持ち主自らが中身をひとつひとつ確認して必要な物だけを揃え、事前に説明書を読んで使い方を把握するなどして、いざと言う時でもきちんと役立てれるようにしましょう。
1次避難用の防災セットを自作する場合
防災セットを自作する場合、大切なのはセットの中身でもある「防災グッズ」と、それを入れる「持ち出し用バッグ」。
ここでは、「一次避難」「二次避難」「自宅避難」のそれぞれの用途似合ったバッグの選び方や、防災グッズの入手場所をまとめてみました。
一次避難用の防災セットのテーマとして「命を守るものに必要なもの」をピックアップすると、本当に必要なものが分かります。
緊急避難をする場合にすぐに持ち出せるように「コンパクト」で「軽い」、「命に関わるグッズ」を意識しながら防災セットを揃えてみましょう。
1次避難用のセットを入れるバッグ選びのコツ
地震や津波、土砂災害の危険や火災など、今すぐに逃げなければ命に係わる場合に必要となる一次避難用の防災セットは、できるだけ軽くて身動きが取りやすいようにポーチ型の軽量なものや、ボディバッグ型の体に密着して持ち運びができるバッグを選ぶことが大切です。
また、最近では小さな子どもの持ち出し袋としてぬいぐるみ型のバッグも購入することができます。
このぬいぐるみ型のバッグはいざと言う時にヘルメット代わりに頭を守ったり、避難先でおもちゃの代わりに使うことでストレスを軽減してあげるような使い方もできますよ!
1次避難にピッタリの防災グッズと参考・入手場所
ネット通販は品揃えが豊富ですが、細かな防災グッズは送料を考えると割高になるものが多いので△表示にしています。
日用品程度であれば100円ショップやホームセンターで揃えるのがオススメです。
防災グッズ | 自宅 | 100円ショップ | ホームセンター | ネット通販 |
長期保存水 | × | × | 〇 | 〇 |
軍手 | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
モバイルバッテリー | △ | × | 〇 | 〇 |
USBケーブル | 〇 | △ | 〇 | 〇 |
小型ライト | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
筆記用具 | 〇 | 〇 | 〇 | △ |
笛(ホイッスル) | × | 〇 | 〇 | 〇 |
大体のものは自宅周辺のお店で購入することができますが、長期保存水は販売場所も限られており、購入して運ぶ重さを考えるとネット通販からの購入がオススメです。
2次避難用の防災セットを自作する場合
二次避難のための防災セットは支援物資が行きわたるまでの期間と言われているの3日分を目安に、避難所などの避難先で少しでも快適に過ごすための準備をすることが大切です。
食料や飲み水をはじめ、衣類や衛生用品、快適グッズを入れておくことで、避難生活のストレスを軽減することができます。
2次避難用のセットを入れるバッグ選びのコツ
一次避難に比べて二次避難用の防災セットはある程度の大きさや重みがあるので、丈夫で耐久性の強い登山用のリュックや多機能バッグを準備しておくのがオススメです。
選ぶ時の参考になるポイントとして、
- 丈夫で軽量な素材
- ポケットや仕切りの多いもの
- 撥水性や防水加工、防火加工のされているもの
- 畜光板や反射板が付いているもの
- 体への密着性があるもの
- カラーバリエーションやデザイン性
- 肩の部分が広いデザインのもの
- サイズ感と耐重量
このような点を意識してバッグを選ぶのがコツです。
2次避難にピッタリの防災グッズリスト
こちらも、送料を考えると割高になる防災グッズは△表示に、意外にも下着以外はホームセンターでの取り扱いが多いのも魅力的です。
防災グッズ | 自宅 | 100円ショップ | ホームセンター | ネット通販 | |
飲食料品 | 長期保存水 | × | × | 〇 | 〇 |
アルファ米などの保存食 | × | × | 〇 | 〇 | |
防備品
防寒対策 暑さ対策 | 軍手 | △ | 〇 | 〇 | 〇 |
肌着や下着 | 〇 | 〇 | △ | 〇 | |
ヘルメット・防災ずきん | × | △ | 〇 | 〇 | |
雨具(レインコートなど) | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
使い捨てカイロ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
アルミシート(アルミブランケット) | × | △ | 〇 | 〇 | |
扇子 | △ | 〇 | 〇 | 〇 | |
衛生用品 | 救急用品 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
マスク | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
簡易トイレ | × | △ | 〇 | 〇 | |
タオル | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
歯ブラシ | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
水がいらないシャンプー | × | △ | 〇 | 〇 | |
ウェットティッシュ | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
汗拭きシート | △ | 〇 | 〇 | △ | |
芯を抜いたトイレットペーパー | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
チャック付きのビニール袋 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
ラップ | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
便利用品 防災家電 | モバイルバッテリー | △ | △ | △ | 〇 |
USBケーブル | 〇 | △ | △ | 〇 | |
小型ライト | △ | 〇 | 〇 | 〇 | |
筆記用具 | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
笛(ホイッスル) | × | 〇 | 〇 | 〇 | |
ガムテープ | 〇 | 〇 | 〇 | △ | |
懐中電灯やLEDランタン | △ | 〇 | 〇 | 〇 | |
携帯ラジオ | △ | △ | 〇 | 〇 | |
多機能ナイフ | × | △ | 〇 | 〇 |
最近では懐中電灯とラジオ、モバイルバッテリーなどが一体となった”多機能ラジオ”も発売されています。
シンプルな機能のものに比べると値段は少し張りますが、一通り揃えたいという人であれば多機能ラジオを検討してみるのもオススメです。
自宅避難用(備蓄品)の防災セットを自作する場合
自宅避難をする際に大切なのは、人数分の食料や飲み水だけでなく、断水や停電時を想定した防災グッズを準備しておくこと。
最低でも3日分、できれば1週間分の備蓄品を準備して、水・ガス・電気などのライフラインが使えなくなった場合も想定して、ある程度不自由がないような防災セットを作りましょう。
また、ローリングストックという方法で食料を備蓄することで、わざわざ長期保存の食料品を買い揃える必要もなく、普段の生活での防災意識も高まるのでオススメです。
自宅避難ならではの”あると便利なもの”は?
自宅避難の場合は置き型の備蓄品になるので専用のバッグを用意する必要はあまりないのですが、給水や水汲みに便利なバケツ型の防災セットを自作してみたり、持ち運びに便利なキャリータイプのバッグやカートがあると、支援物資が届けられる避難所と自宅の往復が楽になる場合もあります。
備蓄品にピッタリの防災グッズ
1.電気の確保
明かりの確保は必須なので、置き型のLEDランタンや懐中電灯などを準備し、スマホの充電ができるように充電型のモバイルバッテリーだけでなく乾電池式のバッテリーも準備しておくと安心です。
普段から自宅にIH型のクッキングヒーターやIH対応調理器具などがあると、いざと言う時にも役に立ちます。
2.水の確保
「水道」の復旧はライフラインの中でも2番目に早いと言われています。
復旧するまでの間は、地域ごとに給水車からの配給を頼りにしなければならないので、持ち運び用の給水タンクや給水袋を準備しなければ行けません。
ここでポイントとなるのは、
- 長時間、配給待ちで列に並ぶこと
- 給水車から自宅までを往復すること
これら2つを考慮して、列に並ぶ時に便利なコンパクトサイズの「折りたたみ椅子」や「座れるバケツ」、デコボコ道にも強い「キャリー」を準備しておくと水汲みのストレスが軽減します。
3.ガスの確保
そのため、ガスを利用してお風呂を沸かしている家庭の場合は、長期間入浴ができないことを想定してタオルやボディーシートなどの衛生用品や、着替えや衣類を多めに準備しておかなければいけません。
また、冬場に被災することを考えてガス以外の暖房器具も備えておくと安心です。
自作の防災セットの揃え方のコツとは?
市販の防災セットには「防災士監修」「消防士監修」などのプロの目線で揃えたものも多いですが、自作をする場合はちょっとしたコツを知っておくことで幅広い対策ができます。
また、すでに防災セットを購入した人にも使えるポイントがあるので、中身を確認する時に意識して防災グッズをチェックしてみてくださいね。
①:災害時の健康状態を予想してカスタマイズ
災害時はストレスや環境の悪化から体調を崩すことも考えられます。
また、万が一の怪我にも備えて応急処置のための衛生用品、風邪薬や胃薬などの準備を念入りに行いましょう。
最低でも年に2回は防災セットの入れ替えを行うことで、どの季節にも対応した防災セットを作ることができます。
②:重い荷物を軽く感じさせる「コツ」
二次避難用の防災バッグの重量は、長時間の歩行や体力の消耗によって思っているよりも重く感じるものです。
重たいバッグを軽く感じさせるテクニックとして、
- できるだけ体に密着させる
- 重心を高い位置に持ってくる
バッグの重みは荷物が揺さぶられた時に感じやすいのが特徴です。防災バッグによってはチェストストラップやベルトが付いているタイプもあるので、ホールド感で商品を選んだり、事前に肩紐を調節しておくなどして持つ人の体にフィットさせるのがコツです。
また、意外に思われるかもしれませんが、防災セットをバッグに詰める時は重いものを上に入れることで重心が高くなり、重みを感じにくくなるのをご存知でしたか?
これは登山やアウトドアをする人たちの中では常識となっているほど、荷物を軽く感じさせるコツなんです。
③:使う人に合わせてカスタマイズ
「一次避難用」「二次避難用」は各自が1つのバッグを持って避難することを想定して、女性や高齢者、妊産婦の人にも役立つ防災セットを整えておくことが大切です。
いざと言う時に必要なものが揃っていなかったり、逆に不要なもので荷物を重くしない為にも定期的に中身をチェックし、防災セットを自作してオリジナルの防災対策をしましょう。