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最終更新日:2022/10/17 (公開日:2019/08/19)

ピース・ウィンズジャパンとHumaが連携を発表!

2019年8月5日に、特定非営利活動法人災害人道医療支援会(略称HuMA)と特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン(略称PWJ)が災害支援に関する協定を締結することが発表されました。

災害時に必要となる緊急支援や被災者支援などをおこなうこの2つの団体が協同することは災害時に大変心強いと期待されています。

今回は8月5日に催された締結式に参加させていただきました!

HuMA・PWJとはどのような団体なのか、協定の目的はなんなのかをここではお伝えします。

HuMAとPWJの団体概要

認定特定非営利活動法人 災害人道医療支援会(HuMA)とは

HuMAとは災害人道医療支援会(Humanitarian Medical Assistance)という認定特定非営利活動法人のことで、国内外を問わず大きな災害が発生した際に医療チームを派遣したり、災害医療にかかわる人々の教育研修を行っています。

自然災害や人的災害が世界で増加し人道的医療援助の必要性が高まっている状況下であるにもかかわらず、日本の災害医療対応に関する対策は未だに遅れています。

これに対応すべく、グローバルな人道的医療救援活動はボランティアグループや日本赤十字社といったNGOが対応していますがその規模の小ささや人材不足が課題となっています。

そんな中でこれまでの活動で得た知識や経験をいかしながら

  • 国家間協定や条約、国内法などの制約に拘束されないであらゆる種類の災害に人道的援助をおこなうこと
  • 災害医療に関わる研究教育を促進すること

を目的に設立された特定非営利活動法人です。

会社概要

認定特定非営利活動法人災害人道医療支援会(Humanitarian Medical Assistance)
代表者:前川和彦
所在地:東京都世田谷区下馬1丁目32番4号 アーデルホーフ今井201
団体HP:http://www.huma.or.jp

ピースウィンズ・ジャパン(PWJ)とは

PWJは国内外を問わず

  • 緊急支援
  • 復興・開発支援
  • 国内事業

といった活動を自然災害、紛争に貧困によって生活の危機にさらされている人々を支援する国際協力NGOです。

これまでに33か国の国と地域で活動し、日本国内では自然災害以外にも地域活性化や動物の保護活動を行っています。

PWJはこれまでの経験を活かして災害の発生時にはスピーディーに物資の調達と輸送をおこない、支援が行きにくい場所であっても支援を届けることをポリシーに日々援助活動に取り組んでいます。

人びとが紛争や貧困などの脅威にさらされることなく、希望に満ち尊厳を持って生きる世界をめざすことをビジョンにかかげ、ただ支援をするだけでなく支援が終了した後に自立ができるように現地の方に能力強化を目的とした研修やワークショップをも開催しています。

会社概要

特定非営利活動法人ピースウィンズ・ジャパン
代表理事兼統括責任者:大西 健丞
設立年月:1996年2月
所在地:広島県神石高原町近田1161-2 2F
東京事務所:東京都渋谷区富ヶ谷2-41-12 富ヶ谷小川ビル2F
団体HP:https://peace-winds.org/

【インタビュー】HuMAとPWJ災害支援に関する協定を締結

今回、国内外を問わず活動するHuMAとPWJで災害支援に関する協定を結ぶことになったとのことで締結式にインタビューに行ってきました!

日本だけでなく、イラクやハイチなど様々な国や地域で活動をすることで培ってきたロジスティック能力をもつPWJと豊富な医療関係と人的資源をもつHuMAが合同チームとして活動をすることは国内海外問わずスムーズな支援活動ができると期待されています。

さらに合同訓練などを充実させることで、二次災害に備えるといった活動も予定されています。

HuMA理事長 前川さんのご挨拶

PWJさんとのつながりができてから、初めての事業は一昨年の12月から4月までに行ったバングラディッシュの難民キャンプの支援でした。

テロリストの侵入を恐れていたバングラディッシュへの派遣はひやりとすることもありましたがなんとか達成することができました。

次にともに事業を行ったは昨年の豪雨災害の時の倉敷の避難所支援の時です。

お声がけいただき7月8日には現地入りをし、日本国内の災害支援チームとしてHuMAとPWJもすぐに初動調査をいれGP区間の支援をいただくようになりました。

しかし、北海道の地震災害で協同した際に協定を結んでいなかったことで断念しなければならない事例も出てしまいました。

協定を結ぶことが遅れてしまいましたが、今後お互いに持ちつ持たれつ助け合えたらいいなと思っています。

また、HuMAは海外医療支援に参加するためにWHOの緊急医療チームの審査を通らなければならないという課題も持っています。

この審査を通るには自己完結型のチームであることが必要です。
HuMAは固定した診療所のタイプワンを目指しているため、診療スペース・休む場所・食料・飲料水・医薬品などを用意しなければなりません。

費用がかかってしまうためになかなか審査を受けられていませんが、ようやく一般企業からの協力を得られることになったので実際に診療ができるように訓練してから審査をうけようと考えています。

今回の協定によって課題を解決しながらさらにスムーズな支援ができる体制になれたらと考えています。

PWJ代表 大西さんのご挨拶


”昨年の今頃、長い雨が続き岡山広島にて我々と共に頑張っていただきました。

その際に美しい光景だと思ったのは排他的にならないで患者さんや被災者のみなさんが1番いいと思う形はないかという事を医師の皆さんで議論していたことです。

要素をみいだして被災者のために頑張るというものができたことは大きな一歩だと思います。

PWJは分野や知見、コネクションをいうとまだまだの団体ですがみなさんといろいろ一緒にやることで1人前の仕事が出来たらと考えています。

今後は現場でおなじ窯の飯を食べながら一緒に苦闘積み重ねてNGO同士のいい提携になれたら嬉しいです

また、双方にとってチャレンジして実績を積み重ねることは有能な方をみつけたり予算を見つけたりしてそこに深みを求めて未来永劫頑張っていきたいと思っています。

一緒に提携する決め手は?


HuMAの前川さんは、提携のタイミングをずっと見計らっていたそうです。

そこで今年の6月にこのお話をいただき、幸い大きな災害等がなかったためにスムーズに進めることができたとお話してくださいました。

PWJの大西さんは、首都直下や南海トラフがいつ起こるかわからないので次の災害の際には協調できるようにすぐにでも提携したいと思っていたとお話してくださいました。

今後連携をしてどういう未来を作っていきたいか

今までの経験からすると、想定した事象があるが国内災害は比較的に動きやすいと考えているそうです。

HuMAの前川さんはPWJには機動力、HuMAには医療関係との関係性とお互いに特技があるので依存しすぎない程度に協調していきたいと思っています。

また、アンテナを張ることが苦手なので、海外でも情報収集や初動調査がいままで以上に速く対応できるよう共同作業を構築していきたいとお話してくださいました。

PWJの大西さんは、ロジスティック能力と機動力をもっとパワーアップしたいと思っています。

また、航空支援の要素を伸ばしたいとも思っています。
現状では燃料補給・感染の問題があるので母船に当たるヘリが降りれる船舶の運用も去年から試みています。

ドローンも含めて病院船と緊急援助を支援するため、特に医療面の支援のために場合によっては発展したCTなども詰めるように行動しています。

今後は海外でも派遣できるようなタスクフォースの作成をHuMAさんと相談しながら展開したいと考えていらっしゃるそうです。

HuMAさんは超急性期に迅速にはいって急性期復興期と息の長い支援を続けられていますが、これまでPWJは緊急時しか入れなかったのでニーズの違いがあります。

しかし、医療関係者として必用な介入が一緒になることでできるようになったらいいなと思っていると話してくださいました。

まとめ

非常に熱い思いを語り合う会でしたが、時より笑いを交えながら和やかな雰囲気でした。
PWJとHumaが共に連携することで災害時の支援がよりスピーディになることが鮮明にイメージできました。
この連携が、災害支援における大きな社会の前進となることを願っています。

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