最終更新日:2022/09/03 (公開日:2020/02/03)
南海トラフとは|日本全体が被災地になりうる大地震の全貌
なんだか最近、日本で自然災害が多いなあ…と思いませんか?
私たち防災ガールでは、災害があるごとにTwiiterやFacebookを通して被災地域またはその近くにいるメンバーが現場の状況を投稿したり、被災地域外にいるメンバーは過去、被害規模が同様の災害時にがあったときに注目された情報をまとめて発信しています。
強風で傘が折れてしまった…という大変な思いをされた方も多いと思いますが、折れてしまった傘をその場に放置して帰るのは絶対にやめましょう。その傘が強風で飛び、誰かを傷つける凶器に変わる可能性があります。こんな時だからこそ、想像力をもって行動しましょう!
— 一般社団法人防災ガール (@bosai_girl) 2018年9月4日
・お風呂に水をためておく
・懐中電灯や持ち運びタイプの充電器の確保
・食べるものがあればその確保
・目が悪い方はメガネの確保
・持病のある方は薬&お薬手帳を
など、思いつくことは全部やりましょう。大丈夫です、備えにやりすぎはありませんから。今後断水や停電が絶対に無いとは言えません。— 一般社団法人防災ガール (@bosai_girl) 2018年6月17日
普段は防災の普及啓発をしているのですが、今年は災害の発生に伴う緊急的な対応も多く私たち自身も驚いています。
東日本大震災の時によく聞いた「想定外」という言葉
これまではニュースを始め防災・避難訓練などでも「地震」については様々な情報が伝えられているように感じますが、近日の災害は地震だけでなく風水害・土砂災害をはじめ、毎年連続して上陸する台風での被害や、北海道でのブラックアウト*など、想定しきれないほど「いろんな場所で、いろんなことが起きている」というざっくりした表現しかできないのが現状です。
*ブラックアウト:停電。特に、発送電システム(発電・送電・変電・配電を併せた電力の供給システム)の全系崩壊のこと。 / wikipedia
目次
前から言われている「南海トラフ」はいつくるの?
実は発生確率が10%も上がった
2018年2月9日、政府の地震調査委員会は、関東から九州・沖縄地方までの広い範囲で被害が想定される「南海トラフ地震」について、30年以内の発生確率を現在の「70%程度」から「70〜80%」に引き上げることを決めました。
地震の規模は、マグニチュード8~9クラス。東日本大震災がマグニチュード9クラスだったので、同等もしくはそれ以上の被害が想定されています。
30年間余裕があるってこと?
いえ、違います。
あくまで、南海トラフ地震の30年という期間内に1度でも地震の動きがある確率が70~80%ということ。「30年後に来る可能性」ではありません。極論を言ってしまえば、
『 明日来てもおかしくない 』、ということです。
「南海トラフ」とは災害の名前ではない
最近発生している災害よりも前に、私たちがよく耳にする3つの災害である「富士山噴火」「首都直下地震」「南海トラフ」。
前者二つは聞き覚えのある土地名が入っていますが、そもそも「南海トラフ」とはなんなのでしょうか。
「南海トラフ」は場所の名前
(引用:地震本部)
南海トラフとは、日本が位置する大陸のプレート(岩盤)の下にある4つのプレートの中でも、「フィリピン海プレート」が南側から年間数cmずつ沈み込んでいる場所のことを言います。
もっとわかりやすくいうと、関東あたりから九州や沖縄の方まで含む広い範囲の沿岸部全体のエリアの海の溝ことです。
日本は世界的に見ても「地震多発地帯」
実は世界の様々な国と比較しても日本は「災害大国」と言われています。
(引用:気象庁)
この画像の赤い部分が過去地震があった場所です。世界中の地震の発生場所を見ると、地震が発生する場所と発生していない場所がはっきりと分かれているのがわかると思います。
もうお気付きですね、日本が真っ赤っかだということを。
私たちが暮らす日本は「近年災害が多発している」というよりも、もとから「災害が多発する場所」であったと言えます。
日本人全員が関係者となる「南海トラフ地震」
あなたの今すんでいるところ、家族がいるところ、友達が住んでいる場所や、学校・職場、好きな食べ物が生まれているところ、大好きな観光地はどこですか?
いま20~30歳のあなたは、おじいちゃんおばあちゃんになるまでに1回は東日本大震災と同規模のの大きな地震を経験することになります。お子さんがいらっしゃるご家庭は、自分でなくともお子さんが経験するかも。
もしかしたら、「自分は大丈夫」と思っていたりしたら、それは大きな間違い。今からなら遅くないけれど、なにかあったときじゃもう遅い。それが防災の大切なところです。