災害支援団体「TSUNAGARI」とは?公式活動とネットでの批判の格差

Tsunagariボランティア活動の様子

はじめに

2016年4月に起きた熊本地震。その直後、社会福祉協議会などから余震による危険性を鑑みて「ボランティアは自粛してください」という報道がなされた。

しかし、それを無視して現地で活動をし迷惑をかけた、とネットで揶揄されている団体がある。

それが「ボランティア団体TSUNAGARI」だ。

詳しい評判を調べると、代表が職員を泣かした現地の市役所を乗っ取ったなどの批判記事が溢れてくる。

また、代表である勝又氏のFacebook投稿には、熊本地震の際の支援ツイートに対して、以下のような数々の批判記事や誹謗中傷コメントが連なっている。

勝又氏のFacebook投稿のコメントより引用

 

 

どうやら、ネット上では批判的な記事や情報が多いように思えるが、一方で公式サイトを確認すると様々な復興プロジェクトが行われており、今現在でも被災地支援を精力的に行なっていることが記載されている。

 

一体、TSUNAGARIという団体は災害支援において信頼できる団体なのか?
信頼できるとすれば、ネット上の批判はどうして起きているのか?

 

そういった経緯から、災害ジャーナルでは「TSUNAGARI」という団体について調べてみることに。

まずはその活動内容と批判内容を細かく確認していく。

今回はTSUNAGARIが活動していた熊本県 上益城郡 御船町に実際に訪れ、町長や町民の方々、また勝又氏本人に取材させていただいた。

 

公式サイトからわかるTSUNAGARIの姿

団体概要

TSUNAGARIひまわりイメージ

当団体は東日本大震災から発足し、全国各地の被災地復興に貢献する事を目的とし設立された団体です。
宮城県を中心に支援活動を行い、平成25年度社会貢献者表彰を受賞。

被災地からの恩返し(恩送り)として全国大規模災害地での初動緊急災害支援活動として現地にボランティア拠点を設置し、避難所運営サポート、物資の受け入れ仕分け搬送、炊き出し、ガレキ撤去などを行なっております。

公式HPより

 

主な活動内容

①東日本大震災支援

東日本大震災がキッカケで始まったTSUNAGARIの活動。
震災から8年経った現在も、ビーチの清掃や地元のお祭りの手助け、クリスマスにサンタの格好をしてプレゼントを配ったりなど、長期的な地域のケアを実施している。


②ネパール学校建設

2015年のネパール大地震が起こり、多くの人が犠牲になった。
東日本大震災で多くの国から支援をしてもらった恩返しとして、現地に出向いて瓦礫撤去などを実施。

その中で地元住民と話し合い、地震で壊れてしまった学校を再建することに。
現在学校はすでに再建されており、TSUNAGARIのスタッフも避難訓練などの特別授業を実施している。


③全国緊急災害支援

東日本大震災や様々な災害地で学んだプロ災害ボランティアとして、全国の災害地を初期段階で訪れて支援を実施。

広島市および兵庫県丹波市での土砂災害支援、白馬地震支援、関東東北豪雨の茨城県常総市での支援、熊本地震支援、平成28年台風10号岩手水害支援、平成29年九州北部豪雨支援などを今まで行なってきた。

 

ネット上の誹謗中傷

上記のように、東日本大震災からいくつもの現場で活動しているTSUNAGARIだが「TSUNAGARI 評判」とネットで調べると数多くの誹謗中傷記事が並び、ツイッターなどのSNSでも否定的な意見が溢れている。

一体、ネットではどのような内容の批判をされているのだろうか?

今回は、特に最近批判される原因となった、熊本地震に関してのTSUNAGARIの行動に注目してみた。
ネットで「TSUNAGARI 評判」と調べると、2019年2月の段階では以下のように表示される。

Tsunagari評判の検索結果

公式ページよりも先に、批判や誹謗中傷、記事によっては代表の人権を侵害するような記事がヒットするのだ。

これらに目を通してみると、熊本地震においてTSUNAGARIが批判されている内容は、大きく分けて以下の3点

 

社協のボランティア自粛要請に対して反抗?

熊本地震は2016年4月14日の前震の2日後に、震度6強の本震がきた。

このとき、激しい余震が続いていたことで、二次災害の危険性があることが懸念された。

そのため、本震がおきた16日の夜に社会福祉協議会は、二次災害や人命救助における緊急支援車両の道路確保を優先させるべく、「現在被災地ではボランティア活動の受け入れや活動が非常に困難な状況にあります。ご自身の身の安全や被災地の救命活動を最優先にお考えいただき、現時点でのボランティア活動は控えていただくことを、強くおすすめします」という声明を発表した。

一方でTSUNAGARIは、15日の段階から現地で活動を開始しており、ボランティアや物資の要請を呼びかけていた。

代表の勝又氏と熊本県御船町の町長藤木さんが支援要請を主張した動画も掲載され、熊本の被災状況が世の中に発信された。

勝又 三成さんの投稿 2016年4月16日土曜日

この動画投稿を皮切りに勝又氏の投稿に対して、”社会福祉協議会の指示に反抗して、TSUNAGARIという団体が被災地で好き勝手している”といった内容の誹謗中傷のコメントがされはじめるようになった。

 

クラウドファンディングでの詐欺行為?

ReadyforでのTsunagariクラウドファンディングページ

参考:https://readyfor.jp/projects/8055

Googleで「TSUNAGARI 寄付」と検索すると、すぐに検索候補として出てくる”詐欺”の文字。

熊本地震が起こった直後、代表である勝又氏はReadyforを介してクラウドファンディングに着手し、結果870万円ほどの金額がTSUNAGARIに寄付された。

この時、Readyforの「熊本地震緊急支援活動応援プログラム」のプロジェクトでは、緊急性を鑑みて、資金使途を先に明示しない状況での支援が始まっていた。

そのため支援の輪が広がり多額の寄付が集まる中、「用途が不透明じゃないのか」「本当に支援に使われているのか」といった批判が多く集まり、代表勝又氏の元にも直接非難の電話がかかってくるようになった。

現在、Readyforのサイト上では御船町に全て寄付したと記載されている。
だが本当にその内容が真実なのかは、ネットの情報だけでは確認できない。

 

熊本で女性職員を恫喝した?

「代表の勝又氏が女性職員を恫喝した」という内容は、ネット上でいくつかの記事のタイトルになっている。
しかし、どのようなシチュエーションで、どこで、誰がなどの詳細は一切記載されていない。

 

ネット上では他にも、代表の人権を侵害する内容であったり、野良ボランティア(この場合、正式でないボランティア団体)が被災地を混乱に陥れているなどの批判を受けている。

 

実際の活動内容と、誹謗中傷をそれぞれ調べれば調べるほど、そのギャップが大きくなってきた。

 

TSUNAGARIは、なぜ本震より前から現地に入っており、社会福祉協議会の意向に沿わなかったのか?

クラウドファンディングで集めたお金は、本当に被災地支援に使われたのか?

代表である勝又氏に関して、怪しい噂がなぜ流れたのか?

そして、もしこれらの否定的な噂が事実でなかったとしても、TSUNAGARIは現地の人のためになる支援を行なったのだろうか?

 

そうしたネット上での情報と、実際の活動内容、どちらが正しいのか?
真実を確かめるときに、最も信憑性のある声の持ち主は「実際にTSUNAGARIに関わった現地の人」だと考え、私たちは実際に熊本県御船町に訪れ町長を含む複数の市民、そして代表勝又氏に直接インタビューを行なった。

 

次回「TSUNAGARIが実際に関わった御船町民の声」に続きます。

TSUNAGARIが実際に関わった、御船町民の声

2019.03.27

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