最終更新日:2023/03/20 (公開日:2019/01/11)
土砂崩れの対策ポイント&個人できる備え
目次
【動画】土砂崩れの恐怖
諸君は、土砂崩れに対して正しい知識をもっているかな?
これは平成30年7月豪雨の後の広島の映像だ。
土砂崩れのリスク
日本では年間約1100件ほど土砂災害が発生しており、多くの人が犠牲になっています。
大雨・地震・火山活動などが引き金となって起こる土砂崩れは他の災害に比例して起こります。
また、平成30年は土砂災害発生件数が過去最多件数を記録し、平均発生数の3.4倍を記録しました。
土砂災害の脅威はわかったかな?土砂災害は家を強固に作ったからといって避けれる災害ではない。
だからこそ、土砂災害から身を守る一番の方法は、自分の地域をよく知っていて、早期避難をすることなんだ。
土砂崩れの主な種類
土砂災害には主に3つに分けられます。
崖崩れ
斜面の地表に近い部分が、雨水の浸透や地震等でゆるみ、突然、崩れ落ちること。
地滑り
斜面の一部あるいは全部が地下水の影響と重力によってゆっくりと斜面下方に移動すること。
土石流
山腹や川底の石、土砂が長雨や集中豪雨によって一気に下流へと押し流されること。
【家】土砂崩れの対策
住んでいる場所の危険度を知る
自分の地域のことは把握できたかな?
次は種類と前兆について知っておこう。土砂崩れは異なる災害や地形によって起こるものだから、前兆も違うんだ。
特徴的な前兆をしっかり覚えて、咄嗟の際に「起こるかもしれない」と自分で判断する力を身につけよう!
自分の地域の危険度を知ることがまずは第一歩です。
確認する方法は簡単で、土砂災害のおそれのある地区は「土砂災害警戒区域」(イエローゾーン)と「土砂災害危険箇所」(レッドゾーン)と危険度に応じて2種類に分けられています。
まずは自分の家がこれらの土砂災害のおそれのある地区にあるかどうか、都道府県や国土交通省のサイトなどで確認できます。
土砂災害警戒区域等でなくても、土砂災害が発生する場合があります。
付近に「がけ地」や「小さな沢」などがあれば注意をするようにしましょう。
土砂崩れの種類と前兆
次は種類と前兆について知っておこう。土砂崩れは異なる災害や地形によって起こるものだから、前兆も違うんだ。
特徴的な前兆をしっかり覚えて、咄嗟の際に「起こるかもしれない」と自分で判断する力を身につけよう!
土砂災害には3種類あり、それぞれの前兆も違います。
①崖崩れ
地震や雨の影響により、土の抵抗力が弱まることによって突然斜面の表面が崩れ落ちる現象
【前兆】がけにひび割れができる、小石が落ちてくる、水が湧き出る、湧水が濁る、地鳴りがする
②地滑り
地下水の影響により、斜面の一部が下方へゆっくりと流される現象
崖崩れほど流れは速くないが広範囲
【前兆】地面にひび割れができる、木が傾く、がけから水が噴き出す、湧水が濁る、地鳴りがする
③土石流
大雨の影響により、土砂と水が一体となって下流に流される現象
流れのスピードは20~40km/hにもなる
【前兆】川の水が濁る、腐った土のにおいがする、山鳴りがする、雨が降っているのに川の水位が減る
平成26年8月の豪雨によって広島に大きな被害が出ましたが、このとき一番多かった土砂災害は土石流でした。
川に近づくことは危険を伴うので、自分の地元に河川カメラなどが設置されていたらそこから確認するようにしよう!
【個人】土砂崩れの対策
防災リュックの用意
前兆を把握できたら、次は迅速な避難に向けた準備をしよう。
土砂災害の際にも、いつでも持ち出せる防災リュックが非常に大切だ。
1分1秒を争う時間の中で、家からでなければならない時に自分が必要なものを正しく集めるほど冷静ではいられないだろう。
土砂被害から逃げ切って避難所に行けば最低限のものはあるかもしれないけど、支援物資が届くのに時間がかかる可能性もある。
地震に限らず使える防災リュックの準備はここから確認しよう。
土砂崩れが起きたらどうするのか
安否確認のとりかた
できるだけ複数の連絡手段を把握しておくことで、繋がる確率が高くなるぞ。
「既読機能」が活躍するLINE
災害時にもっとも確実に安否確認ができるのが「LINE」です。
東日本大震災のあと、大事な時の”ホットライン”としても使えるようにという意味を込められてLINEは立ち上がりました。
相手が読んだことがわかる既読機能に加えて、災害時にはタイムラインに自分の状態を報告できるLINE災害連絡サービスが公式アカウントから送信されます。
また、家族でLINEグループを前もって作っておけば安否確認も素早く行うこともできます。
スマホじゃないなら災害伝言用ダイヤル「171」
SNSを使い慣れていないという方は災害伝言用ダイヤルが使えます。
相手の電話番号を把握しておかなければならないためLINEと比べて少し不便ですが、「171」にかければ音声案内にしたがって比較的簡単に音声メッセージを残せるので、高齢者の方なども使うことができます。
ですが、スマホを使っていない相手との安否確認の際は171がもっとも繋がる確率が高いといえます。
また、遠く離れた親戚に対してメッセージを残す手段としても有効です。
番号は171=「いない」で覚えましょう。
避難の際に気をつけること
さて、これで基本的な準備は大丈夫だね。
じゃあもしも君がいるところで、今土砂災害の恐れがあったらどういう風に避難するのが正しいだろうか?
じゃあ今度は避難の時に気をつけるポイントを軽く説明するぞ。
簡単なことだが知っていると落ち着きを取り戻せたりするなど、精神的にも安心することができるんだ。
情報は色々なところからタイムリーに集める
状況に応じて早めの避難を行う
避難は夜間に行うと危険です。できるだけ昼間の避難が好ましいです。
また、家に高齢者や障がい者など、避難が困難な人がいる場合は早めの避難を心がけましょう。
近所に独り身の高齢者などがいた場合は、声をかけて地域で助け合って行動するようにしましょう。
まとめ
どうだったかな?
被災した瞬間は誰もがパニックに陥りやすいけど、こんな風な知識を知っていることで生まれる、「正しい行動をできている」という自信は大きな安心に繋がるよね。
明日もしも災害が起こったとしても、君や、君の周りの大切な人たちが助かるように
これからも私たちは正しい知識を伝えていくぞ。
今日は土砂崩れに対して正しい防災準備や知識を君たちに教えていこう!
じゃあまずは土砂崩れの脅威についてしっかり勉強しよう。