ホーム » 防災情報 » 火山の防災・対策ポイント

最終更新日:2022/09/03 (公開日:2019/02/23)

火山の防災・対策ポイント

防災博士
やあ、諸君。私は防災博士だ。

今回は、火山に対して正しい防災準備や知識を君たちに教えていこう!
火山の噴火が起こったときに、正しい対応や詳しい情報まではしっかりと知っている人は少ないんだ。

まず最初に、火山の脅威についてしっかり理解しよう。

 

01.最近の火山の噴火活動

世間にショックを与えた御嶽山噴火の映像

防災博士
2014年に起こった、長野県と岐阜県の県境にある御嶽山の噴火では、火口付近にいた58名の方々が亡くなった。

この動画は、その噴火の瞬間を捉えたものだ。

世間に、火山への防災対策の大切さを伝えるとともに、「動画を撮る前になぜ逃げないんだ」という批判を集めるきっかけとなった。

 

危険性が迫る中、どうして人間は逃げないのか

 

御嶽山の噴火を目にした人々は、なぜ逃げずに撮影を続けたのでしょうか。

それは「正常性バイアス」がかかっているからです。
目の前に危険が迫っていても、「自分は大丈夫だろう」と考えてしまう心の動きのことを、正常性バイアスとよびます。災害には少し怯えすぎるくらいで、ちょうどいいのです。

正常性バイアスとは?実際に起きた例、同調性バイアスとの違いもご紹介!

2019.01.12

 

02. 噴火が起こる前の準備

噴火しやすい火山について知る

日本には111の活火山が存在

日本活火山一覧

引用:気象庁 噴火警戒レベルの説明

火山噴火予知連絡会によると、活火山とは”過去一万年以内に噴火した火山および現在活発な噴気活動のある火山”を指します。

つまり、活火山とは比較的噴火する可能性の高い火山のことであり、その数は2019年現在日本国内で111存在しています。

 

火山の噴火レベルを確認するには

防災博士
山登りをするときだけでなく、山に近づくときはしっかりと噴火警戒レベルを確認するようにしよう

現在の噴火警戒レベルは気象庁の火山情報ページで山ごとに確認することができる。
旅行や登山の時などには、近くの山の様子を前もって調べるようにしましょう。

 

噴火警戒レベル

噴火警戒レベルとは、火山活動の状況に応じて火山周辺の「警戒が必要な区域」と防災機関や住民等の「とるべき防災対応」を5段階で示す指標です。

 

引用:気象庁 噴火警戒レベルの説明

登山中にレベルが変化することもあります。天候がよくとも、噴火とは関係ないので気をつけるようにしましょう。

 

03. 火山噴火時

火山噴火時の正しい知識・行動クイズ!

防災博士
それでは、実際に火山が噴火したときに近くにいたことを想像して、君の知識を確認しよう。
まずは火口付近にいた場合の行動クイズだ。
Q1.噴火したときは、まず近くにある山小屋に逃げ込む。これは正しい?
⭕️

山頂近くには、コンクリート製の頑丈な山小屋が設置されています。噴石(火口から噴出する火山弾や岩石の破片)が降ってくる危険性があるので、すぐに逃げ込みましょう。

Q2.山小屋がなかった場合はどう対応する?

まずは物陰や岩陰に隠れて、噴石から身を守りましょう。また、頭や体を守るために、頭をリュックやヘルメットで守るようにしましょう。

Q3.山小屋や建物の中に隠れたあとは、どうしたらいい?
屋根を突き破って噴石が降ってくることも考えられるので、低い姿勢で頭を抱えて待機しましょう。

噴火した山の近くにいた場合

防災博士
火口付近でない場合は、火山灰に気をつけよう。

こちらは注意する点が細かいが、一通り目を通しておいてくれ

 

○火山灰が体内に入ると、やけどをしたり肺を傷つけることがあるのでマスクやハンカチなどで鼻と口をふさぐようにすること

○コンタクトレンズに火山灰が入ると角膜剥離を起こす場合があるので、必ずはずすこと

○水道水に火山灰が多い場合は、食洗器や洗濯機、飲料水には使用しないこと

○降灰が降りかかった食べ物は、大量の水でよく洗うこと

ぜんそくなどの呼吸器疾患のある方は特に注意し、噴火中は外出を控えること

○外出先から帰宅した際は、衣服をよく払い、手洗いやうがい、洗髪などで火山灰を取り除き、室内へ火山灰を持ち込まないこと

○降灰時は昼間でも薄暗くなるなど、見通しの悪い状況になることがあるので自動車の運転を控えること

 

04. まとめ

防災博士
どうだったかな?

普段山の近くで生活している人はもちろん、登山や旅行などで山の近くに行くときには、これらの情報をしっかり頭に入れて自分の身を守ってほしい。

  • \ あなたの災害リスクがわかります! /

    詳細を確認する