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最終更新日:2023/02/07 (公開日:2019/07/08)

必要最低限備えておきたい防災グッズとは?チェックリスト付き

緊急避難する時に特に役に立つのが、事前に準備しておいた防災セットですよね。

防災博士
最低限の防災グッズをバッグに入れておくだけでも災害時に役立てることができるので、できれば人数分を用意するのが理想的!

防災セットをまだ準備していない人は、これから防災グッズの準備リストを確認し、来たる災害に備えて本当に必要な物を準備しておきましょう。

最低限必要な防災グッズの種類とは?

防災グッズは、緊急性や重量などを加味した「0次の備え」、「1次の備え」、「2次の備え」の3パターンがあるのをご存知でしたか?

必要最低限の防災グッズを準備するためにも3つの防災セットの違いを明確にし、それぞれの役割を確認してどんな事態にも対応できるようにしておくことが大切です。

【0次避難】いつでも持ち歩く防災ポーチ

事前に準備しておきたいのが、外出先での災害時に備えた避難所や自宅への移動に必要な防災グッズ。

外出先での被災時に役に立つ防災グッズを準備し、いつでも持ち歩く【0次の備え】を用意しておくことで、どんな時でも必要最低限の持ち出しができるため、いざと言う時も安心です。

日常的に持ち歩くことを想定し、ライフスタイルに邪魔にならないよう「0次避難用」の防災ポーチなどを準備して、入れるものは最小限に留めてできるだけ普段から携帯するように心がけましょう。

【1次避難】発災直後に持ち出す非常用持ち出し袋

自宅やオフィスなどで災害にあった時など、避難所に持ち込む最低限の準備を「1次の備え」と呼びます。

地震や津波などの予期せぬ災害は1分1秒が命の分かれ道となります。
急いで避難できるように非常用持ち出し袋には5kg~7kgくらいまでの軽量にまとめておきます。
そして、玄関先やデスクの下などすぐに取り出せるように置き場所を確保して緊急避難に備えましょう。
また、「家族の分をまとめて」「会社のグループごとに分けて」など非常用持ち出し袋をシェアすると、持ち出し袋の重量も重くなり、被災時にはぐれてしまうことも考えられます。
そのため、非常用持ち出し袋は必ず1人につき1つの荷物を準備するようにしましょう。

【2次避難】中・長期の避難生活で必要な防災セット

災害からライフラインや物流の回復までの避難所生活で必要な備蓄品を「2次の備え」と呼びます。
避難所にいるからといって、発災直後に避難物資を受け取れる保証はありません。
だから、主に3日~1週間の家族分の飲料・食料などを中心に、避難所で少しでもストレスなく快適な暮らしが送れるようなグッズをリストアップしましょう。
例えば、香水やトランプなどの嗜好品です。

最低限必要な防災グッズのリスト

防災の備えの違いが分かれば、それぞれに必要な最低限のものを想定して準備するだけで、立派な防災セットになります。

【0&1次避難】1人暮らしに最低限必要な防災グッズリスト

外出先での被災や緊急時の持ち出しに備えて、水や食料、助けを呼ぶための笛などの”緊急時に命を守るために最低限必要なもの”を考え、両手が自由に使えるポーチなどの小型バッグにコンパクトにまとめましょう。

  • 財布とお金(小銭も含めた現金)
  • 飲料水(500mlのペットボトル)
  • 携帯電話
  • 常備薬(余裕をもって3日分を目安に)
  • 通帳や保険証のコピー
  • 軍手
  • モバイルバッテリーと充電ケーブル
  • 笛(ホイッスル)
  • 小型ライト
  • 緊急時の連絡先のメモ
  • メガネやコンタクトレンズ

0次と1次避難のための備えは殆ど一緒で、大切なのは”いかに余分な荷物を減らして持ち出し袋を軽くするか”ということ。

どれも命を繋ぐために欠かせないものばかりなので、日常的に持ち歩く習慣を付けると、緊急時にも安心です。

0次・1次避難用の準備のポイント

 icon-check-square-o  貴重品
現金は必ず10円や100円などの細かな小銭を準備しておくと、買い物をした時にお釣りが出ない場合や公衆電話から連絡を撮る時にも便利です。

外出先にも「銀行印は必要か?」というのが防犯上のよくある悩みのひとつですが、災害時には各銀行が救済処置として身分証の提示でお金を貸してくれるため、最低限のリストには敢えて入れていません。

ただ、南海トラフなどの巨大地震や首都直下型地震ともなると、地震や津波の影響でどこまで機能するかという課題もあるため、心配な人は銀行やクレジットカード会社、などの金融機関の連絡先や、ローンや保険の契約内容をリストにまとめておくと便利です。

 icon-check-square-o  緊急連絡先のメモ
最近はスマホから電話やメールを送る場合が多いため、家族の携帯電話の番号を覚えていないという場合も考えられます。

家族や掛かりつけの病院など、緊急時に連絡を取りたい人をリストアップし、電話番号をひかえたメモを準備しておくと安心です。

【2次避難】1人暮らしに最低限必要な防災グッズリスト

2次避難用として防災グッズを揃える時は、体への密着性があり背負えるタイプのバッグに入れて準備しておくと、身動きが取りやすく荷物の重さを軽減できます。

できるだけ反射板が付いたデザインで、防水加工バッグやポケットの多い多機能バッグなどを基準に選ぶと災害時にも役立つのでオススメです。

 

最低限入れたい必要リスト

飲食料品
  • 長期保存水
  • アルファ米などの保存食
装備品
  • ヘルメット(防災ずきん・帽子など)
  • 笛(ホイッスル)
  • 軍手
  • 着替え(季節に合わせて準備)
  • 下着
  • 靴下(冬は温かい素材のもの)
  • 雨具(レインコートなど)
  • メガネや使い捨てコンタクトレンズ(必要な人のみ)
道具
  • ガムテープ(手で切りやすく剥がれにくい布テープがオススメ)
  • 懐中電灯やLEDランタン
  • 多機能ナイフ
  • ラップ
救急薬品・衛生用品
  • 救急薬品(風邪薬、頭痛薬、胃腸薬、絆創膏など)
  • 常用薬やお薬手帳(必要な人は1週間を目安に)
  • マスク(できれば粉塵対策ができるマスク)
  • 簡易トイレ
  • タオル
  • チャック付きのビニール袋
  • 芯を抜いたトイレットペーパー
  • 歯ブラシ
  • 水がいらないシャンプーや汗拭きシートなど
防寒・暑さ対策
  • 使い捨てカイロ
  • アルミシート(アルミブランケット)
  • 扇子
貴重品・情報収集
  • 携帯ラジオ
  • 携帯電話の充電コード・モバイルバッテリー
  • 身分証明書のコピー(運転免許証や健康保険証など)
  • 筆記用具
  • 現金(公衆電話やお釣り用に10円玉や100円玉も)

あまりあれこれ入れてしまうと重量も重くなり、身軽な動きや走ったりすることができなくなるため、二次災害などに備えて必要最低限を入れておきましょう。

2次避難用の準備のポイント

 icon-check-square-o 飲食料品
賞味期限をきちんと確認し、できるだけ火を使った調理をせずに食べられる商品があれば、ライフラインが止まった時でも安心です。

また、余裕があればチョコレートや飴などの甘いものを入れておくと疲れも軽減し、心が落ち着くのでオススメです。

  icon-check-square-o 装備品
身に着けるものは命に係わる”防具”と言っても過言ではありません。

できるだけ身を守れるように、ヘルメットや軍手、靴下を用意し、服が濡れた時の低体温症を防ぐためにもレインコートなどの雨具や着替えとなる衣類を持っておくことが大切です。

 icon-check-square-o 道具
「多機能ナイフ」には缶切りやハサミ、ナイフなどの便利な道具が1つになっているので、1つ持っておくと何かと便利な防災グッズ。

防災博士
「ラップは必要?」という疑問を持った人も多いかもしれないが、被災地で実際に評価が高かった万能グッズでもあるのだ。
  • 断水時はお皿に敷いて食事をすると洗い物が減り衛生的
  • ひも状にしたものを3つ作り、三つ編みすればちょっとしたロープ代わりに
  • 怪我をした時は一時的に止血もできる
  • 包帯や三角巾の代わりに巻くこともできる
  • 服の上から巻いたり、新聞紙とラップを使って巻けば身体を保温できる
  • 油性ペンを使えば簡易メモの代わりにできる
  • クシャクシャに丸めるとスポンジ代わりになる
  • 窓が割れた時の応急処置に使える

普段から使い慣れた何気ないグッズですが緊急時にはかなり活躍してくれるので、防災グッズとして用意しておくと便利ですよ!

 icon-check-square-o 救急薬品・衛生用品
「チャック付きのビニール袋」は中身をできるだけ衛生的に保つことができ、水も弾くので防水ポーチの代わりとしても使えるので貴重品や薬、スマホの水濡れ防止に便利なアイテム。

常備薬が必要な人はお薬手帳も追加しておくと、緊急時に必要な薬を簡単に相手に伝えることができます。

  icon-check-square-o 防寒・暑さ対策
どんな時期に災害グッズが必要になるかは誰にも分からないため、日頃から定期的なチェックを行うことで季節に合わせた対策をとることができます。

市販の防災セットでは夏の対策が不十分なこともあるため、個別のチェックも大切です。

かさばらない扇子やクールスカーフなどの暑さ対策グッズを中心に、バッグの容量に余裕があればジェル枕や冷感スプレーなどもあると便利。

熱中症は水と塩分で対策をするため、食料と一緒に塩飴を入れておくのもオススメです。

 icon-check-square-o 貴重品・情報収集
災害時に使えるラジオには乾電池式やソーラー充電式、手回しタイプなどがありますが、どうしても用意できない場合はスマホのラジオアプリという手もあります。

ただ、スマホの充電を長持ちさせるためにも、できるだけ個別にラジオを準備しておくと安心です。

【女性/赤ちゃん/高齢者】最低限必要な防災グッズとは?

必要最低限のリストの防災グッズが準備できたら、持ち出し用の防災バッグの持ち主に合わせて追加しておきたい防災グッズを空いたスペースに入れるのがポイントです。

自分に必要なものはできるだけ自分で持ち歩き、万が一支援物資に頼れない場合に少しでも快適に過ごせるような準備をしておきましょう。

【女性】最低限必要な防災グッズのリスト

  • 生理用品
  • エチケット袋
  • 消臭スプレー
  • おりものシート
  • 目隠しポンチョ
  • 防犯用のブザーやアラーム

女性の場合は、最低限の準備として生理になった時に必要なものを入れておくと安心です。

おりものシートは下着の着替えの量を減らすことにも役立つため、どの年齢層の女性でも用意しておきたいグッズのひとつでもあります。

【赤ちゃん&ママ】最低限必要な防災グッズのリスト

 icon-check-square-o 基本の追加グッズ

  • 母子健康手帳
  • 消毒液など
  • タオル・ガーゼ・綿棒
  • 身元、連絡先がわかる名札など

  icon-check-square-o  妊娠中の場合に備えておきたいもの

  • 分娩準備品
  • マタニティマーク
  • 生理用品
防災博士
出産予定日に関係なく、災害や避難先のストレスで出産が早まることも想定して分娩準備も忘れずに。

万が一の時に備えて掛かりつけの産婦人科の連絡先のほかに、自分の行動範囲にある病院の連絡先をメモに残しておくと緊急時の心強い味方になってくれます。

  icon-check-square-o 乳児と避難する場合に備えておきたいもの

  • ミルク
  • 哺乳瓶と消毒液
  • 抱っこひも
  • 着替え・スタイ・おくるみ(バスタオルなど)
  • おしりふき
  • 目隠しポンチョ

災害時、小さな赤ちゃんにとって最も恐ろしいのが脱水症状と集団生活下での体調管理。

ミルクは大人にとっての食事だけでなく大切な水分補給なので、保存水や防寒具などの備えも充分にしておきましょう。

防災博士
被災者の声を元に日本でも災害時の液体ミルクの使用を支持する声も増えてきた。粉ミルクに比べて少しかさばるのが難点だが、清潔な水が確保できない時を考えて液体ミルクの検討は今後も活躍するだろう。

  icon-check-square-o 幼児と避難する場合に備えておきたいもの

  • スプーンとフォーク
  • 帽子・靴
  • 歯ブラシ(年齢に応じて)とコップ
  • お気に入りのおもちゃ・絵本
  • 月齢に合わせた食事やおやつと飲料水

避難生活は大人でもストレスが多いですが、小さな子どもにとってはもっとストレスに感じるもの。

普段から遊び慣れたおもちゃ遊びや大好きな絵本の読み聞かせは心のケアにもつながるので、ぜひとも入れておきたいアイテムのひとつです。

防災博士
乳幼児の子どもがいる場合は2人分の荷物をまとめて1人で持って逃げれるように、優先順位をしっかりと決めてできるだけかさばらないものを準備することが大切

最近では液体ミルクの安全性や利便性が話題となっていますが、バッグの空きスペースや重量を見極め、ケースバイケースでミルクのタイプを選びましょう。

【高齢者】最低限必要な防災グッズのリスト

  • 杖(必要な人)
  • 常備薬とお薬手帳
  • 補聴器
  • 老眼鏡
  • 大人用おむつ
  • 入れ歯や洗浄剤

高齢者の場合は自分自身で防災セットを準備することが困難な場合もあるので、家族や介助者が協力して中身の確認や準備をしてあげることが大切です。

人によってはバッグを背負うことができない方もいらっしゃるので、キャリーバッグ型の防災バッグを準備するなど臨機応変に対応し、自力で持ち出せることを優先した防災バッグを準備するのが理想的です。

防災博士
備えあれば憂いなし。必要最低限のものだけでもきっと役に立つ時が来るのが防災セットだね
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