最終更新日:2023/09/12 (公開日:2019/02/16)
クラッシュ症候群はどうすればいい? 原因と対策を解説!
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クラッシュ症候群とは?
災害などのニュースで、
瓦礫や倒れた家具の下敷きなっていた人が
助け出された後
容体が急変し死に至ってしまった
という症状を聞いたことはありませんか?
これがクラッシュ症候群(挫滅症候群)です。
長時間筋肉が圧迫されると
圧迫された筋肉は傷付き、
傷付いた部位からカリウムやミオグロビンが大量に放出され蓄積されます。
これらの要素は普段は体にとって必要な要素ですが
基準値を超えると毒素になってしまいます。
救助によって圧迫が解放されると
毒素が一気に全身に回ります。
結果的に急性腎不全や心室細動を引き起こしてしまいます。
一般的に4時間以上挟まれていたら発症すると言われていますが、
人によっては1時間で発症することもあるので時間との勝負です。
クラッシュ症候群が日本で知られるようになったのは1995年の阪神淡路大震災です。
その後、福知山のJR脱線事故でも多くの人が発症しました。
クラッシュ症候群の症状
![](/wp/wp-content/uploads/2018/12/bousai-hakase.png)
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・2時間以上挟まれている
・尿に血が混ざっている
・圧迫された部位が腫れている
・圧迫された部分の感覚がない
これらの症状が当てはまったら時間との勝負です。
治療方法
大量の輸液
腎不全を防ぐために必要なのが大量の輸液です。
この場合適しているのは生理食塩水などカリウムを含まないものです。
血液透析
腎不全に陥った場合、血液透析を行う必要があります。
救助されたらすぐに血液透析を行える病院に連れて行くことが重要です。
私たちにできること
救助を要請する
クラッシュ症候群の可能性がある時、下敷きになっている人をむやみに助け出すのは危険です。
まず最初にレスキュー隊と救急隊を要請しましょう。
救急隊が到着した際すぐ治療を開始できるよう
どれくらいの時間、どの部位を挟まれていたのか、
を伝えましょう。
できるだけ水分補給
助けがすぐ来るとは限りません。
命を助けるために重要なのが、救出前から治療を行うことです。
挟まれている間にもできるだけ水を飲ませるようにしましょう。
これは血中のカリウムやミオグロビンの濃度を下げるためです。
体温が低下しないよう保温
体温を保つことも重要です。
毛布で体を包んだり、声をかけ、体温の低下を防ぎます。
リスクを伴う止血帯法
応急処置の方法の一つとして止血帯法が挙げられます。
これはは挟まれている部分より心臓に近い部位(太ももや二の腕)を強く縛ることにより、毒素が全身に広がるのを防ぐ方法です。
ただ、止血帯で毒素を止めるということは
筋肉損傷、細胞壊死、などのリスクが伴います。
つまり、手足を失う可能性が高くなるのです。
もしも止血帯法を行う際は
・一時間以内に病院に搬送すること
・開始時間をメモすること
・30分に一度は緩めること
を忘れないでください。
止血帯法はリスクを伴う方法なので
あくまでも方法のうちの一つであって
第一オプションではないことを頭に入れておいてください。
まとめ
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とにかく覚えておいて欲しいのは
・長時間挟まっていたらクラッシュ症候群の可能性を疑うこと
・むやみに瓦礫を退かそうとせず、助けをすぐに呼ぶこと
・挟まっている時からできるだけ水分をとること
この3点だ。
時間との勝負であるクラッシュ症候群から命を救うためには
諸君の正しい知識と行動が不可欠だ。
これからも私は命を救うための正しい知識を発信していくぞ。
救出直後には意識がはっきりしていて
軽傷に見える。
そのためクラッシュ症候群だと気づくことが難しい。
以下の条件が一つでも当てはまったら要注意だ。