災害発生時、今いる自宅や職場が危険な状態になることがあります。
自分の命を守るための防災グッズを入れて、避難時に持ち出すのが非常持ち出し袋です。
物資の足りなくなる災害時だからこそいろいろな防災グッズを入れたい…という人もいますが、迅速な避難のためには、非常持ち出し袋の防災グッズは厳選して入れるのと、いつでも持ち出せる場所に置いておかなければいけません。
非常持ち出し袋のなかに何を入れるべきか分からない…という人のために、ここでは非常持ち出し袋の作り方と、適切な収納場所について紹介します。
いつ起きるか分からない災害への備えにぜひ役立ててください。
非常持ち出し袋を作るうえで覚えておきたい4つのポイント
非常持ち出し袋を作るうえで覚えておきたいのは、必要なグッズを過不足なくそろえられる、ということだけでなく持った状態で迅速な避難ができるようにもしなければいけないことです。
非常持ち出し袋を実際に作るまえに、覚えておきたい4つのポイントを紹介します。
- 本当に必要なものをシーン別で厳選してまとめる
- 持ち運びのしやすさも重視
- 中身だけでなく非常持ち出し袋も適切なものを選ぶ
- ひとつずつそろえるかまとめて購入するか
本当に必要なものをシーン別で厳選してまとめる
災害発生時、今いる場所が危険になった場合はすぐに避難をしなければいけません。
災害発生による危険からの避難を一次避難と呼びますが、この一時避難時に持ち出すのが、非常持ち出し袋です。
非常持ち出し袋には、今いる場所から安全な避難先までたどり着くために必要な防災グッズを厳選してまとめておきます。
また、災害に合うのは自宅とは限りません。
もしも仕事をしている人など自宅以外で一日の大半を過ごす場所があれば、その場所ごとに防災グッズをまとめて、非常持ち出し袋をまとめておきましょう。
持ち運びのしやすさも重視
非常持ち出し袋は、必要な防災グッズを入れて、かつ迅速な避難ができるものを作らなければいけません。
迅速な避難のためには、両手が空いて背負って運べる、リュック型の非常持ち出し袋を選びましょう。
ほかにも、防災グッズを中に入れすぎると非常持ち出し袋の重量そのものが重くなってしまうため、迅速な避難の妨げになってしまう可能性が高いです。
実際に非常持ち出し袋を使用する人の性別や年齢によって、持ち運べる重量や容量は異なりますので、迅速な避難をしつつ持ち運べるかどうかも考慮して非常持ち出し袋を作りましょう。
中身だけでなく非常持ち出し袋も適切なものを選ぶ
一次避難に必要な防災グッズを入れる、非常持ち出し袋の選び方も重要なポイントのひとつです。
場合によっては非常持ち出し袋を背負ったまま、長時間歩くこともあります。
体に負担がかかりにくい形状のものや、実際に背負う人の体型に合う物を選ぶのも重要です。
さらに、雨などから防災グッズを守るために、非常持ち出し袋として使える機能を兼ね備えたものを選びましょう。
ひとつずつそろえるかまとめて購入するか
非常持ち出し袋は実際に使う人によってそろえる防災グッズは異なってきます。
だからこそひとつずつ確認しながら過不足なくそろえたい人もいるでしょうし、できればある程度まとめてそろえたい、という人もいるでしょう。
非常持ち出し袋の作り方は、必要な防災グッズをひとつずつ購入していく方法もあれば、非常持ち出し袋がセットになっている防災セットを購入する方法もあります。
どちらの方法でそろえるかも検討しておきましょう。
非常持ち出し袋の中身をそろえていこう
非常持ち出し袋は、迅速な避難のために必要なものを厳選してそろえなければいけません。
具体的には自宅や職場など災害によって危険になった場所から、避難所などの安全な場所へたどりつくための防災グッズをそろえます。
また、安全な場所にたどりつくまでの最低限の防災グッズを入れるため、分量は1日分が適切です。
具体的に非常持ち出し袋にまとめる中身は以下の通りです。
- 貴重品(現金、免許証や預金通帳などのコピーなど)
- 避難用具(ヘルメット、懐中電灯など)
- 生活用品(1日分の携帯トイレ、軍手、万能ツールなど)
- 救急用品(応急処置セットや生理用品など)
- 非常食品や飲料水(一日分の携帯食と水)
- 衣料品(替えの下着類)
- その他(自分に必要なもの)
非常持ち出し袋の中身を過不足なくそろえるには、まず中身の防災グッズをリスト化しておくのが重要です。
リストに従ってそろえた防災グッズを、一点ずつ確認しながら非常持ち出し袋に入れていけば、入れ忘れもありません。
また、非常持ち出し袋の中に入れる防災グッズは、実際に使う人によっても異なります。
例えば上記の「自分に必要なもの」とは、杖やメガネなど、普段の生活を送る上で必要なものも該当しますが、これは非常持ち出し袋の持ち主によってそろえるものも異なるでしょう。
自分がそろえるべき非常持ち出し袋の具体的な中身のそろえ方や、リスト化の方法は以下の記事を参考にしてください。
中身の紹介だけでなく、限られた非常持ち出し袋のスペースで必要な防災グッズを厳選するポイントも紹介しています。
非常持ち出し袋の中身は何を入れる?選び方や省スペース法を紹介
また、非常持ち出し袋は自宅だけでなく職場にも作っておきたい人もいるでしょう。
さらに、使う人が女性の場合は生理用品が必要、赤ちゃんならミルクセットが必要、など使う人に応じて非常持ち出し袋を作りたい場合もあります。
自宅だけでなく職場用にも非常持ち出し袋を作りたい人、実際に使う人に合わせた非常持ち出し袋を効率よく作りたい人は、以下の記事もぜひ参考にしてください。
合わせて非常持ち出し袋も付属した防災セットのおすすめも紹介しています。
非常持ち出し袋の中身を100均でそろえるには
非常持ち出し袋と必要な防災グッズがセットになっている製品を購入すると、機能性の高い非常持ち出し袋とある程度の防災グッズを一緒にそろえられます。
とはいえ、中には「できるだけコストをかけずに非常持ち出し袋を作りたい」という人もいるでしょう。
そこで活用できるのが100均ショップです。
実際に100均ショップでそろえられる防災グッズもありますが、逆にそろえられないものもあります。
まずは自分で作る非常持ち出し袋に必要な防災グッズをリスト化し、その中で100均で購入できるものを上手に取り入れると、過不足なくそろえられるでしょう。
実際に非常持ち出し袋の中身で100均ショップで取り扱っているものや、逆に足りないものを以下の記事で紹介しています。
100均グッズを非常持ち出し袋に取り入れられるかどうか考えている人も、ぜひ参考にしましょう。
非常持ち出し袋の中身は100均でそろう?足りないものと合わせて紹介
適切な非常持ち出し袋を選ぶための4つのポイント
非常持ち出し袋は、必要な防災グッズを入れて持ち運びをする、リュック型のものを選びます。
ところが、ただ物を入れて背負えるだけでは、非常持ち出し袋として機能はしません。
迅速な避難につながる非常持ち出し袋を選ぶポイントをおさえておきましょう。
- 撥水または防水加工が施されているか
- 使う人の体型に合っているか
- 重量内に防災グッズをおさえられるか
- 災害時すぐに持ち出せるか
迅速な避難のために、両手を空けて雨天時はレインコートなどで避難します。
雨などから中身を守るために、撥水や防水加工は必須です。
ほかにも、長時間背負って歩くために負担なく背負えるものを選びましょう。
男性用、女性用、子ども用など実際に使う人の体型に合ったリュックが適切です。
ほかにも、チェストベルトがついていてリュックがずれにくい、反射テープがついていて停電時や夜間の避難も安全に行えるなどの機能もチェックしておきます。
また、迅速な避難のためには非常持ち出し袋の重量も適切にしないといけません。
重すぎると当然背負うのに負担がかかってしまいます。
とはいえ、赤ちゃんのものを一緒に入れておきたいという人もいるでしょう。
その場合はできるだけ軽量タイプの非常持ち出し袋を選ぶなど、重量に負担がかからない工夫が必要です。
最後に、非常持ち出し袋は命の危険が迫ったときに、すぐに持ち出せる場所に置いておきます。
リュックが自立式でいつでも持ち出せる、デザイン性が高くてどこでも置いておける、など適切な場所においておける非常持ち出し袋を選びましょう。
非常持ち出し袋として適切な商品の選び方と、機能性で厳選したおすすめの製品を紹介したこちらの記事もぜひ参考に、適切な非常持ち出し袋を用意してください。
非常持ち出し袋の正しい置き場所とポイント
非常持ち出し袋は「すぐに取り出せるところ」が適切な置き場所となります。
具体的には、自宅ならリビングやキッチンなどいつも過ごしている場所、避難のさいに通ることになる玄関、寝ている間に災害が発生しても持ち出せる寝室などです。
部屋の間取りなどによって適切な置き場所は異なりますので、適切な置き場所を把握しておくのが重要です。
また、中にはインテリアなどの観点から「非常持ち出し袋を置いたままにしておきたくない」という人もいるでしょう。
とはいえ、非常持ち出し袋をしまい込んでしまうと、いざというときにすぐに持ち出せず、非常持ち出し袋として機能しません。
この場合は、置いておいてもインテリアにマッチするデザインの非常持ち出し袋を選ぶなどの工夫を行いましょう。
非常持ち出し袋の置き場所に悩んでいる人や、自宅だけでなく職場にも非常持ち出し袋を置いておきたい人のために、正しい置き場所やNG例を解説した以下の記事も、ぜひ参考にしてください。
非常持ち出し袋を作って災害へ備えよう
非常持ち出し袋は一次避難時、つまり迅速な避難とともに持ち出す防災グッズを入れた袋のため、避難の妨げとならないように防災グッズは厳選しなければいけません。
また、確実かつ負担なく防災グッズを運ぶためにも、非常持ち出し袋も機能を考慮して選ぶようにしましょう。
いつ起きるか分からない災害への備えとして、自分や家族のための非常持ち出し袋作りにぜひこの記事を役立ててください。